介護職の緊急時対応マニュアル|いざという時に備えておくべき事

介護職に就く際、一番不安に感じるのは「緊急時の対応」ではないでしょうか。いつも元気な利用者の方が、突然意識を失ったり、転倒して骨折や出血を起こすなどの緊急事態に遭遇することがあります。そんな時の大切なポイントは、慌てず状況を判断し、迅速に適切な対応をすることです。

今回では、緊急時に冷静に対応できるように、注視すべき点や心得について解説します。

目次

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高齢者の急変する要因

高齢者は年齢を重ねていくことで心身の状態や機能が低下していきます。高齢者の方のが急変する要因にはいくつかの状況が上げられます。

身体的な状態の変化

高齢になるにつれ、身体機能は低下していきます。心臓・肺・肝臓・脳など全ての臓器の機能が低下していくことで、小さな外的要因で急変することがあります。

急激な寒暖差などの要因で、血圧変動などがおき、心臓発作などの身体的な急変が怒りやすくなってしまいます。

慢性的な疾患の進行

高齢者の方には、慢性的な疾患をかかえておられる方が多くおられます。その疾患が年齢や環境などで進行していくことで状態が急変することがあります。

特に、糖尿病や高血圧、喘息などは血圧の急な変化や寒暖差、水分量などで、急変することがあります。

転倒などによる事故

高齢になると、筋力や瞬発力などが低下しており、転倒してしまうことがあります。歩行している時やベッドや車いすなどからの転倒など、日常の中に転倒リスクは存在します。

高齢者の方は骨密度が低下している方も多く、転倒した際に骨折をしたり、頭部をぶつけたり、転倒時の衝撃で脳へのダメージを負う危険性もあります。

緊急時での介護士の対応

緊急時に介護士はどのように対応すれば良いのでしょうか?

緊急時の対応は慌てず、適切な対応を取ることが重要です。ここでは、緊急時に介護士はどのように対応すればいいのかを解説します。

状況の把握をする

一番重要なのは、今現在、どのような状況で、どのような症状や変化が起きているのかを確認し、把握することです。緊急時に遭遇した時、慌ててしまうこともありますが、まずは冷静に状況の判断をし、利用者の方の状態や状況を把握して下さい。

利用者の方の状態確認

まずは冷静に迅速に対応することが肝心です。状態によって、適切な対応を行うことが必要です。

意識・呼吸・出血の有無などの確認を行います。名前を呼び、意識ははっきりしているのか、朦朧としていないか、話せるようであれば、呂律は回っているかを確認します。

意識レベルの状態が低下している時は即座に救急車を手配します。呼吸はは出来ているか、荒い呼吸や浅い呼吸になっていないかなどの確認をします。

転倒されている場合などは出血はしていないか、骨折などはしていないかの確認をします。この時無理に動かしてはいけません。

他のスタッフを呼ぶ

状況を把握した後はすぐに他のスタッフを呼びます。緊急時の対応は1人では難しいので、必ず他のスタッフを呼びいっしょに対応して下さい。看護師がいる場合はすぐに看護師に連絡をします。意識レベルの低下や、骨折などスタッフのみで対応が出来ないと判断した場合にはすぐに救急車を呼びます。

記録を取る

どのような状況で、どのような緊急事態が起こったのか。その時の環境、状態、対応内容を細かく正確に記録します。記録はスタッフや利用者の方のご家族と共有します。

緊急時にやってはいけない対応

利用者の方の急変を発見した時には気持ちが焦ってしまいパニックになってしまうこともありますが、すぐに気持ちを切り替え、冷静に落ち着いて行動することが重要です。

ここでは、緊急時に遭遇した時にやってはいけない対応を解説します。

自己判断で対応する

介護士は医療夜間後の専門ではないので、症状や病状を自己判断で診断してはいけません。容態の急変や転倒などの事故の場合、外からは見えない箇所での症状が隠されている場合があります。

転倒などの場合、その時は意識もはっきりしており、特にケガなどの症状が無くても、頭を打っている可能性や転倒の衝撃で見えない症状を負っている可能性も考えられます。

必ず、看護師や医療機関を受信するなど市、判断を仰いでいください。

パニックになる

利用者の方が急変した場合には、焦ってパニックを起こしてしまうこともありますが、緊急事態では冷静に落ち着いて行動することが肝心です。

冷静に状況判断をし、適切な対応を取ることが最悪の状態を回避するためには重要になってきます。

報告や連絡を怠る

急変時には、スタッフ、看護師、ケアマネージャー、医療機関、ご家族などへ報告や連絡をしなければいけません。

今後の対応や介助にも関わってくる重要なことなので、正確な情報を共有することが大切です。

自己判断で処置をする

これは絶対にやってはいけません。先程も書きましたが、介護士は看護や医療の専門家ではありません。緊急時に自己判断で処置を行うことは禁止されています。

必ず、看護師や医療機関の指示にしたがって行動して下さい。

緊急事態での状況と対応方法

介護現場で遭遇する確率の高い緊急事態の状況と、その時の対応を把握しておくことで、冷静に対応することが出来ます。

以下にその症状や対応方法を記載しますが、症状によっては自己判断で対応せず救急車の要請をし、救急隊員からの指示に従ってください。

転倒

高齢者の転倒は、歩行時だけでなく、ベッドからの転倒やトイレや着替えの際に足がもつれたり、重心が前方へ傾くことによって転倒することがあります。

転倒は骨折だけでなく、頭部をぶつけている可能性もあるため、意識レベルや呼吸状態の確認をし、看護師を呼ぶか、医療機関への受診を行って下さい。転倒での骨折で多いのは、足・尾骶骨・股関節・腕や指です。

転倒では、衝撃で脳内出血していることもあるので、その時は意識がはっきりとしていても、時間が立ってから意識不明になることも考えられます。

転倒した後は必ずこまめに状態を確認するようにして下さい。

発熱や嘔吐

発熱や嘔吐の場合、ウイルスや菌への感染症、脳出血や食中毒、薬の副作用、熱中症など、原因は様々です。

発熱や嘔吐が確認された場合には、感染症対策をした上での対応が必要です。

介護士では原因がわからないので、必ず受診するようにして下さい。嘔吐がある場合、ベッドに側臥位にし口腔内に嘔吐物が残らないよう取り除きます。嘔吐物は色や量、吐血の有無などを確認し、受診した病院に伝えてください。

呂律が回らない

急に呂律が回らなくなったり、意識混濁するような状態はすぐに医療機関を受診してください。脳梗塞などの初期症状の可能性も考えられます。

意識混濁・消失

意識が混濁している時や消失している時は、大きな声で名前を呼んでください。軽く方などを叩き、意識の変化がないかを観察します。すぎに救急車を要請しますが、呼びかけに反応がない場合には気道確保を行い、救急車の到着を待ちます。

喘息の発作

季節の変わり目や、寒暖差、風邪などから喘息の発作を誘発します。

喘息は時間が立つほどに悪化し、呼吸困難になってしまうため、早急な処置が必要です。

喘息はフラットな状態で寝ていると呼吸がしにくいので、上半身を上げて下さい。呼吸がしにくいため、体を動かしてしまいベッドからの転倒の危険性もあるため、体の両側にタオルや毛布を丸めたものを挟み予防します。

発作止めの薬を処方されているのであれば、看護師に連絡をし対処してもらいますが、薬がない場合はすぐに医療機関を受診します。呼吸困難になっている場合は救急車を要請してください。

緊急時の対応は冷静に行うことが重要

介護職では、いつ緊急事態が起こっても対応できるように心得ておく必要があります。時間のある時には、定期的にマニュアルを確認し、研修などでトレーニングをしてくことが大切です。

日頃から利用者の方の病歴や普段の状態などを把握しておき、AEDの場所を確認しておくことで、緊急時や救急隊員や医療機関への対応も落ち着いて行えます。緊急時の対応やマニュアルは施設によって違いがありますが、多くの施設で経験を積むことで、熟練介護士や看護師の方に対応方法を教えてもらえます。

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この記事を書いた人

Iharaのアバター Ihara 運営者

15社以上のオウンドメディア・コンテンツの企画・戦略設計の経験を持つマーケティングアナリスト。大学在籍時に中小企業診断士一次試験突破。ASO・SEOを中心に活動しており、アプリ・インフルエンサーマーケティングにも精通がある。
介護・看護職のための単発バイトメディア「カイテク・メディア」の編集長。
介護・看護職のよりどころ「ケアマガジン」の運営者。

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