「介護夜勤って2人以上必要なの?」夜勤未経験のひとは、夜勤が何人体制なのか気になりますよね。夜勤は法定上1人で行っても問題はありませんが、トラブルがあったときには会社の責任が問われるため、2人以上で行うのが好ましいです。
これから介護の現場に就職したい方は、事前に夜勤が何人体制になっているのかを調べておきましょう。少しでも夜勤に不安のある方は、2人体制の職場を選んでください。
夜勤介護|2人体制のメリット
夜勤介護を2人体制で行うことは、以下のようなメリットがあります。
- 緊急事態があったときに対処しやすい
- 休憩時間が取りやすい
- 利用者へのケアが行き届きやすい
いずれも1人で夜勤をしていると解決が難しい問題ですが、2人体制にすることで対処しやすくなります。上記のメリットについて1つずつ解説していきますので、最後までお読みください。
緊急事態があったときに対処しやすい
夜勤介護を2人体制で行うメリットの1つ目は、緊急事態が起こったときに対応しやすいことです。緊急事態はいつ起こるかわからないので、1人では物理的に対応が追い付かないことも考えられます。たとえば、2人で夜勤をしているときに利用者の体調が急変した場合を考えてみてください。AEDを使うひとと救急車を呼ぶひとに分担して、手遅れにならないようにできます。
これがもし1人で夜勤をしていた場合だと、AEDも救急車を呼ぶのもすべて1人でやらなければいけません。夜勤介護を2人体制で行うことのメリットは、緊急事態が発生しても2人で協力して対応できることです。
緊急事態はいつ何が発生するかわかりません。1人より2人の方がより早く確実な対応が可能です。
休憩時間が取りやすい
2人体制で夜勤介護をすることのメリットは、休憩時間が取りやすいことです。1人夜勤では何か起こったときに仮眠を取れない施設もあるため、休憩が取りやすい2人体制は体への負担が少なく済みます。たとえば、1人で夜勤をしていて利用者の容体が急変したときは、すべて1人で対処しなければなりません。一段落したと思ったらもう起床時間になってまったく眠れないこともあるのです。
2人体制で夜勤をすることは、2人で交代しながら休憩を取れるというメリットがあります。夜勤は勤務時間が長く疲労がたまりやすいので、可能な限り仮眠時間をどこかでとれるように2人体制の施設を選んでください。
利用者へのケアが行き届きやすい
夜勤介護を2人体制でやることのメリット3つ目は、施設利用者へのケアが行き届きやすいことです。1人ではどうしてもすべての利用者まで目が行き届かないこともありますが、2人であればすべての利用者に丁寧な対応が可能になります。たとえば、施設によっては数十人の施設利用者がいるにもかかわらず、夜勤担当が1人しかいないところもあります。複数のフロアに部屋が分かれていることもあり、その場合は2人以上夜勤担当者がいなければ対応不可能です。
夜勤介護を2人でやることには、すべての利用者に気を配れるというメリットがあります。
介護施設に応募するときは、1人で夜勤をさせない施設を選びましょう。
夜勤介護|2人体制のデメリット
夜間介護を2人体制で行うことには、デメリットもあります。以下が2人体制のデメリットです。
- 自分のペースで仕事がしづらい
- 人間関係に悩むことがある
- 自分だけに負担が集中することがある
上記3つのデメリットについて詳しく説明していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
自分のペースで仕事がしづらい
夜間介護を2人で行うことのデメリット1つ目は、自分のペースで仕事がしづらいことです。2人体制は仕事の段取りをしっかり打ち合せする必要があるので、1人で夜勤するときのように自分のペースで仕事ができません。たとえば利用者の容体が急変したときの対応や、各自の休憩時間などを事前に話し合っておく必要があります。空いた時間で資格の勉強をしようとしても、同僚の目があるとやりづらいですよね。
夜間介護を2人で行うことのデメリットは、自分のペースで勤務できないことです。2人で働くことは、
人間関係の問題が起こる
2人体制で介護夜勤をすることのデメリット2つ目は、人間関係の問題が起こることです。仕事をするときに気の合わない同僚や上司と一緒になることは、自分の力ではどうすることもできません。たとえば、気の合わない上司に業務の進め方や休憩時間の過ごし方について過度な干渉を受けてウンザリしてしまうひともいます。1人であれば人間関係の問題は起こりませんが、2人だと人間関係で悩むこともありますので注意です。
2人体制で介護夜勤をすることには、人間関係の問題が起こるというデメリットがあります。もしどうしても苦手で一緒に働けないひとがいる場合は、
上司に相談してみるのも手です。うまくいけば、シフトの調整などをしてくれますよ。
自分だけに負担が集中することがある
夜勤介護を2人で行うことのデメリット3つ目は、自分1人に負担が集中するかもしれないことです。夜間勤務は管理職の目もないため、こっそりと手抜きをする職員も珍しくありません。とくに、ナースコール対応を自分1人にまかせっきりにする先輩がいると、自分だけに負担が集中します。事前に次のナースコールに出る役割を決めておく、ナースコールに出るひとと駆けつけるひとを分ておくなどするのがいいですよ。
夜勤介護を2人で行うことは、自分だけに負担が集中するかもしれないというデメリットがあります。自分だけに仕事を押し付けてくるひとと一緒になったときは、しっかり話し合いをする、それでもダメなときは上司に相談するなどしましょう。
2人体制に関するQ&A
夜間介護を2人体制で行うことには誰でも不安がありますよね。ここでは、夜勤介護を2人体制で行うことに関する疑問を紹介します。
- 1人での夜勤は違反なの?
- 夜勤の人数は職場ごとに違うの?
- 1人で緊急事態の対応は可能?
1つずつ回答しますので、上記の疑問を持っていたひとは、ぜひ参考にしてください。
1人での夜勤は違反なの?
介護施設に1人で夜勤をすることは、違反ではありません。
厚生労働大臣が定める夜勤の基準では、「介護老人福祉施設」と「短期入所生活介護」のみ利用者数に対して夜勤の人員配置基準があります。
他の介護施設には人数の基準がないため、最低1人介護職員がいれば夜間勤務をさせられるのです。しかし1人で夜勤をさせていることが理由でトラブルが起こった場合は、介護施設の存続にもかかわる問題につながります。
2人体制の夜勤を採用している施設であれば、
介護職員にとっても施設利用者にとっても安心できますので、応募の時点で確認してください。
夜勤の人数は職場ごとに違うの?
夜勤の人数は介護施設ごとに異なります。介護施設は数人しか入所していないところもあれば、数十人が入所しているところもあるため、夜勤人数も施設の規模によって異なるのです。たとえば、2階と3階に利用者の部屋がある施設で、それぞれの階に夜勤担当者が配置されているパターンがあります。施設の規模や間取りに応じて夜勤担当者の人数も変わると考えればわかりやすいですよ。
中には10人以上の利用者がいるにもかかわらず、夜勤が1人という施設もあります。
募集要項や会社の口コミなどで事前に夜勤が何人体制なのかを調べておきましょう。
1人で緊急事態の対応は可能?
1人で緊急事態に対応できることが理想です。しかし緊急事態が複数同時に発生するなどしたときには難しい場合があります。たとえば、転倒でけがをしたひとと行方不明になったひとが同時に出たときに1人で夜勤をしていると、どちらか片方しか対応できません。利用者の容体によっては医師や看護士を呼ぶこともありますので、事前に連絡方法を確認しておくことが大切です。
介護現場は人手不足なので、1人では対処が難しい施設でも1人夜勤になっていることがあります。
介護の職場を選ぶ際には夜勤2人以上の場所を選ぶ方が安全です。
夜勤2人体制のメリットとデメリットを理解してから介護現場を選ぼう
夜間介護の2人体制には、メリットとデメリットがあります。以下がメリットとデメリットになります。
メリット
- 緊急事態があったときに対処しやすい
- 休憩時間が取りやすい
- 利用者へのケアが行き届きやすい
デメリット
- 自分のペースで仕事がしづらい
- 人間関係に悩むことがある
- 自分だけに負担が集中することがある
上記のメリットとデメリットを知っておくことで、介護現場を選ぶ際にブラックな施設を避けられます。介護業界で健全な施設に勤務したいひとは、ぜひ職場選びの参考にしてください。