介護業界では、離職率の高さや就職率の低さなどが話題に上ることが多いです。しかし、介護職を長く続けると感じ、何十年も働いているベテラン介護士も多くいます。
介護職を長く続けている人にはどのような特徴があるのでしょうか?
介護職はなぜ続かないのか
介護職の離職率は高いと言われていますが、なぜ定着しづらいのでしょうか?
主な離職理由として、人間関係や体調不良が挙げられます。特に上司や同僚との関係が上手くいかず、介護に対する考え方の違いや仕事のペースの違いから人間関係のストレスが生じることが多いです。また、介護職はシフト制であるため、早番、日勤、遅番、夜勤などの勤務時間が不規則になることで体調を崩すケースが増えています。
それにもかかわらず、長く勤めている介護士も多いのですが、実際に介護士の平均勤務年数はどれくらいなのでしょうか?
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介護職の平均勤続年数
介護職は離職率が高い一方で、10年、20年と続けて働いているスタッフも少なくありません。
そこで、介護職の平均勤続年数を調査しました。
【職種別 勤続年数が10年以上の割合】
- サービス提供責任者:39.1%
- 介護支援専門員 :30.8%
- 訪問介護員 :30.1%
- 介護職員 :27.4%
【平均勤続年数】
- サービス提供責任者:9.0年
- 介護支援専門員 :7.9年
- 訪問介護員 :7.5年
- 介護職員 :7.3年
サービス提供責任者の平均勤続年数が最も長く、9年となっています。介護支援専門員、訪問介護員、介護職員は平均で7年前後と、あまり差は見られません。
介護職が続く人の特徴
介護職はしんどいと言われていますが、介護職を天職と感じ、長く勤めている人も多くいます。
介護職が続く人の多くは共通する特徴を持っています。
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コミュニケーションが上手
介護職では職員や高齢者、その家族、ケアマネージャーなど多くの人とコミュニケーションを取らなければいけません。とくに介護職では元気な方や寝たきりの方、認知症の方など、状態に合わせたコミュニケーションの取り方が必要になってきます。
近すぎず、離れすぎずの適度な距離感を保ちながらコミュニケーションを取れる人には介護職が向いています。
ストレスを上手に発散できる
ストレスは万病の元と言われるほど厄介なものです。
ストレスを自分なりの方法で上手に発散することは、介護職だけでなく社会で働く上で必要なスキルです。
人間関係を苦に思わない
どんな仕事でもそうですが、人間関係は一番気を使うものです。
人とコミュニケーションを取ることが好きな人や、人から頼られたり相談されることを苦にせず、やりがいに感じることができる人には介護職が向いています。
仕事に誇りを持つ
介護職は高齢者の身の回りのお世話をする仕事です。人生の後半を自分らしく、そして安全に過ごせるよう支援する中にはたくさんのやりがいがあります。
介護職は介護を受ける方の人生に関わり、貢献できる仕事なので、誇りを持って働くことができます。
介護職を長く続けていく秘訣
介護職にはすぐに辞めてしまうというイメージが強く存在しますが、実際には長く勤めている介護士も多くいます。
何十年も続けている介護士には何か秘訣があるのでしょうか?
ここでは、介護職をよりやりがいのある職にするための秘訣をご紹介します。
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キャリアアップを目指す
介護職は経験を積むことでキャリアアップが可能な仕事です。介護福祉士、サービス提供責任者、ケアマネージャーなど、資格と経験を活かしてキャリアアップを目指せます。サービス提供責任者やケアマネージャーは、現場の経験を活かして的確な指示を出すことができます。
介護の資格には勤務年数が必要なものもありますが、働きながら資格を取得できるため、キャリアアップや年収アップが期待できます。
仕事でやりがいを見つける
介護職は、高齢者の方の身体的介助だけでなく、精神面でのサポートも求められる仕事です。身体介護の技術向上や、相手の気持ちを理解しながらの精神的サポート、笑顔を引き出すなど、介護職には多くのやりがいがあります。
自分なりのやりがいを見つけることで、介護職は天職と感じられるでしょう。
自分に向いている職場を見つける
介護職には、特別養護老人ホーム、デイサービス、グループホームなど、様々な施設やサービスが存在します。施設やサービスごとに業務内容や勤務形態が異なります。介護職の求人は多岐にわたるので、さまざまな施設やサービス形態から自分に合った働き方を選べます。
勤務形態や施設の雰囲気、勤務条件を基に、自分に合った職場を見つけることで、長期間勤めることができる職場に出会えるでしょう。
介護職に疲れたらどうしたらいいですか?
介護職は、身体的、精神的に大変な時があります。人間関係や業務内容に関する悩みが生じた際には、施設長などに相談し、一人で悩むことなく解決策を探ることが大切です。
もし相談しても職場の環境が改善しない場合、転職も一つの選択肢となります。介護業界では、介護の仕事自体に疲れを感じて退職する人も少なくありませんが、他の職業を経験した後で「やはり介護職が良かった」と感じて戻ってくる人も多いです。
時には、一度休息を取りながら自分の向いている仕事を見つめ直すことが必要です。
介護職では経験が有利
介護業界では人手不足が問題となっており、即戦力として活躍できる人材が重宝されます。そのため、施設の形態に関係なく、経験を持っていると転職の際に有利です。さらに、資格を持っていれば資格手当などの特典があるため、年収も向上することが期待できます。
介護職には、経験や資格の有無によって昇進の機会が多い施設が多いので、役職を目指すことが可能な仕事です。
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