痛い指のリハビリ方法3選

指の痛みは立ったり座ったりに影響しない部位なので後回しにされがちですが、食事や生きがいの趣味等作業を行う際とても重要な場所です。生活のお手伝いをする介護職の皆さんは利用者さんの指の痛みという細かい痛みまで相談されることも多いと思います。

今回では、そんな相談に解剖学的に効果的なケアの方法をお伝えします。

目次

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曲がらない指にも原因がある

指は

  • 関節リウマチ
  • 変形
  • ばね指

等が主な症例になります。指の痛みや変形は指先を何とか改善しなければと考えがちですが肘から手首にかけての筋肉が重要になります。

指の痛みは手首や肘が関係する?

指を動かす筋肉は基本的に肘の内側と外側に付着します。指を握る曲げる動きは肘の内側から伸び前腕の手のひら側を通っている筋肉が使われます。指を開く伸ばす動きは肘の外側から伸び前腕の手の甲側を通っている筋肉が使われます。例えば指を曲げたときに痛むか伸ばした時に痛むか、こういった違いから関与する筋肉も変わります。

痛みの原因の多くは関節が狭くなり骨同士がぶつかるまたは筋肉が骨で挟まれるなどが見られます。指は特に骨が体の他の部位に比べると小さく、わずかな筋バランスのズレでも骨の位置が変わりやすい部位です。指が曲がらないなどは変形というよりは筋バランスのズレが大きい要因です。

長年放置されていると変形は起きてしまいますが指だからとあきらめず適切なケアを行うために今回紹介するリハビリ方法を試してみてください。

親指モビリティ

親指を曲げます。これだけです。非常にシンプルですが、親指を曲げてくださいと伝えていただき親指の第一関節第二関節をしっかり曲げられれば大丈夫です。この時母指球が内側に入り込まないかチェックしてみてください。適切な動きが出来ている方は指の関節だけが曲がります。

手芸や細かい作業をたくさん行う方に多いですが、指の関節はそのまま母指球を内側に入れ込む動作をする方がいます。この動作によって手首を構成する細かい骨の位置がズレることで他の指に影響していることがあります。

母指球から動かすくせがついていると親指自体を曲げる動作が少なくなり、親指を曲げたくても抵抗感がある場合があります。無理やり曲げなくても大丈夫なので曲げる動作を繰り返し親指はこうやって曲げるんだよと体に思い出させるように繰り返し動かすと徐々に可動域も広がります。

母指球を動かさないように、親指の位置が人差し指に近づかないように注意して動かしましょう。

手首ストレッチ

手のひらが向こう向きになるように手首を曲げます。壁に手のひらをつけて行っても良いです。このストレッチは割と皆さん取り入れていらしゃるストレッチかと思います。

どこをストレッチするかで注意点は変わってきますが、もし毎回同じようにストレッチしていたとしたら以下の点に注意して行ってみてください。

  • 指先を持って行っているか
  • 手のひらを持って行っているか

この二つの違いは手首から手のひらの指の筋肉を伸ばしているか肘から手首にかけての筋肉を伸ばしているかといった違いが生まれます。多くの取り組みを見ると指先を持ってやることが多い印象があります。

効果が無いわけではありませんが、肘から手首にかけての指先に関与する筋肉はストレッチ出来ていない可能性があります。

このストレッチだけでなくほぼすべてのストレッチにおいて柔軟性のある筋肉のストレッチは実行しやすいので必要のないストレッチを沢山取り組んでしまう傾向があります。今回も指先を持つストレッチを難なくこなせる方はそこのストレッチばかりになってしまう傾向があり、手のひらを持つと筋肉が固く苦しいせいで沢山取り組む前に終えてしまいます。

やりづらいストレッチ箇所こそ固く伸ばすべき部位なので是非うまく出来ないストレッチ等を積極的に行っていただくと効果が出やすいと思います。

手首関節モビライゼーション(難易度高)

こちらは関節の距離を取る方法で難易度が高いものになります。私が手首の悩みを持っている方に必ず行う施術に近い方法でとても効果的です。中指と薬指を反対の手で持ちます。なるべく腕を脱力し指を引っ張ります。上手く脱力出来ているとこれだけで手首の関節が鳴ることがあります。

脱力し中指薬指を引っ張られた状態で手のひらを軽くパーに開くとさらに手首関節が鳴ります。

実際行うのは練度が必要なので出来ない場合は無理をしないようにしてください。

この方法の目的は手首の骨同士の距離を確保することです。指の筋肉が固くなると骨同士を近づけ関節の距離が近くなるので可動範囲が狭くなったり骨同士がぶつかるまたは筋肉を挟むなどして痛みを引き起こします。骨と骨の距離を取ってあげることで関節の動きがスムーズになり結果的に筋肉もスムーズに動くようになります。

難易度が高いものですので出来ない場合は無理をせずお近くの専門家にご相談ください。

指は一番感覚が鋭い

人間の触覚の中で指先が一番感覚が鋭いと言われています。実際指先だと10円玉と100玉を判断できますが腕や肘先などでは難しいですよね。指先の痛みはそういった日常的な判断がしづらくなり生活にストレスを感じやすい痛みだと思います。今回紹介したようなリハビリの知識を少しでも持っておくことは利用者さんの看護にとても効果的に働くのではないでしょうか。

もしリハビリの知識にご興味あれば運動指導業務がある単発バイトを利用してスキルアップを目指してみるのはいかがでしょうか。

やりがいある仕事にするために

今回は指の痛みに効果的なリハビリ方法を3つ紹介しました。細かい部位だからこそ一番身近な介護職の方に話をしてくれるという場面も多いと思います。そんな時会話の引き出しとして紹介したような知識をお使いいただけると嬉しいです。

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この記事を書いた人

Iharaのアバター Ihara 運営者

15社以上のオウンドメディア・コンテンツの企画・戦略設計の経験を持つマーケティングアナリスト。大学在籍時に中小企業診断士一次試験突破。ASO・SEOを中心に活動しており、アプリ・インフルエンサーマーケティングにも精通がある。
介護・看護職のための単発バイトメディア「カイテク・メディア」の編集長。
介護・看護職のよりどころ「ケアマガジン」の運営者。

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