腰痛が楽になるリハビリメニュー3選

腰が痛いんだよね等の相談を受けた経験は介護士さんなら誰しもが経験あるのではないでしょうか?

今回では、そんな時使える腰痛が楽になるリハビリメニューを3つ紹介します。今回紹介する方法は負荷がとても低いものです。

利用者さんが自宅でも出来る簡単なものなのでぜひ積極的に活用してみてください。

目次

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整形外科もわからない腰痛の原因

今回は施設利用者さんへ向けた負荷の低いリハビリメニューの紹介ですが実際介護職に就かれている皆さんも腰痛と付き合っているかたは非常に多いのではないでしょうか?

経験されている方もいらっしゃるのではと思いますが、整形外科で腰痛を見てもらっても原因がわからないことがほとんどです。

  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 分離症、すべり症

骨や椎間板などの損傷によって痛みが起きている場合その組織が修復されることで痛みの改善が期待できます。しかし原因がわからないとなるとどのように腰痛を解消するべきか方針が立ちません。

腰の構造ってどうなってる?

7割以上が原因不明の腰痛といわれる中で腰痛を解消するにはどうすればよいのでしょうか?

腰痛を紐解いていくうえで重要なのが腰回りの骨と筋肉の構造です。明確に腰とは背骨の下から5つ目までを腰椎といいます。そこから上は胸椎となり胸に区分されます。下は股関節が隣接します。

このように上から胸→腰→股関節と関節は連動します。腰痛を考えるうえで重要なのが動くべき関節と固定するべき関節があるということになります。人間の関節にはたくさん動く必要のある関節と安定性のため固定されるべき関節の2つがあります。

結論から言うと原因不明の腰痛は固定されるべき腰椎が動きすぎることで起きます。腰椎は本来固定されるべき関節です。そして両隣にある胸椎と股関節が動きべき関節です。胸椎は肩甲骨のすぐ下あたりから反ったり丸まったり横に回れたりするべき関節です。

股関節は前傾後傾や足を前後左右四方八方に動かせる関節です。例えば足を上げるもも上げのような動きを行うとします。正しい動きは腰椎が固定され股関節単独の筋力で足を上げます。ところが股関節の筋力が低下すると腰椎も動かして足をあげるようになります。

結果腰椎にかかるべきでない負担がかかり痛みに繋がるということになります。このように運動のメカニズムによって発生する腰痛は整形外科でも原因不明である場合が多いのです。

腰のリハビリは腰にない!

ということでリハビリはどうなっていくかということですが腰は動かない方がいい関節と説明しました。したがって、腰自体に力を入れたりするとかえって動きが大きくなってしまい痛みが増してしまう恐れがあります。

今回は、腰以外の可動域を広げたり筋力に刺激を入れて腰痛の改善を図りたいと思います。

大腿四頭筋ストレッチ

太ももの前面にある大腿四頭筋という筋肉をストレッチします。この筋肉が固くなると骨盤が前傾します。反り腰や腰から体が折れる原因になるのでこのお悩みの方も積極的にこのストレッチを実施してみてください。

立位で行うこともできますが、運動レベルを考慮し今回は横向きに寝た状態で行う方法で説明します。体全体を横に向け寝ます。上側に来る足のくるぶしを持って膝を曲げます。これだけで太ももの前側にストレッチ感を感じると思います。

以下の2点を注意するとより効果的になります。

  • つま先ではなくくるぶし辺りを持つことで足首を90°に保つこと
  • 曲げた膝が体に対して前に出るはずなのでなるべく上半身より

前に出ないように後ろへ引いた状態を作ることセルフで行う場合難しいかもしれませんが、介助される方が足首を持って膝を曲げてあげると簡単に行えるストレッチです。うつ伏せや立った状態でも同じポイントを意識して行うことで取り組むことが出来ます。ここが固くなっているパターンは非常に多いです。

かかととお尻がくっつくぐらい膝が曲がれば可動域は十分なので付かない場合このストレッチによる腰痛軽減はかなり期待できます。

胸郭モビリティ

胸郭とは肋骨周りをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。肋骨が伸びている背骨は12個あります。それらの可動性が低下することで本来動かなくていい腰骨が動いてしまい痛みに繋がると説明しました。そこで胸郭に動きを出してあげることで腰の負担が減り痛みも減少します。

この運動は寝ながら行う方が行いやすいです。座りながらも行えます。背もたれがある椅子か壁に寄りかかって行います。

バスタオルを筒状に丸めて肩甲骨の下に挟みます。普通は腰にバスタオルを挟んでいるような隙間が出来ますが肩甲骨の下の辺りで背中を反る可動域が作れると腰の負担が減ります。バスタオルを挟んで仰向けで寝ているだけでもストレッチになります。

余裕があったり座って行う場合はそのまま腰をベットや背もたれに押し付けてみましょう。さらにバンザイも一緒に行うことで最大限胸郭を反る練習になります。この動作を繰り返してからバスタオルを外してそのまま仰向けで寝ると背中がしっかりベットについてるのがわかるかと思います。

この状態は腰への負担が軽減した状態です。いい姿勢を保とうと腰を反りすぎてしまう方は非常に多いため胸郭から反る練習としてこの方法は非常に有用です。

慣れてきたらバスタオルの高さを上げてあげるとさらに効果的です。痛すぎなく痛気持ちいぐらいの高さで取り組んでみてください。

ヒップスラスト

寝た状態で行います。膝を立て寝た状態から骨盤を天井にむかって持ち上げます。体が膝から首まで一直線になるまで上げます。横から見たとき股関節部分がくぼんでいるとお尻の筋肉を使い切れていないのでお腹から太ももまでが一直線になるイメージで行いましょう。

胸郭ストレッチの際もお伝えした腰と床の隙間をつぶしてから上げるようにすると腰の反りを抑制することが出来ます。また足裏はかかとで踏むように声掛けするとお尻を意識して使いやすくなります。このメニューは股関節のメニューにも記載があります。

腰だけでなく股関節まで影響するとても重要な筋肉がお尻の筋肉です。お尻が機能していないと腰を反る動きが強く出ます。利用者さんだけでなく介護士の方もこのお尻の機能不全による腰痛はかなり気を付けるべき症状になります。

お尻で支えるか、腰で支えるかという違いが中腰い姿勢で顕著に出ます。座っていたり立っていたりする時、頭や上半身の重さは骨盤の真上にあるため背中の筋肉をさほど使わなくても姿勢を保てます。しかし、介助動作でよくある中腰は上半身が下半身より前に出てしまうため上半身の重さをどこかで支えておかなければいけません。

腰痛の方はこの支える筋肉が腰から背中にかけての脊柱起立筋という筋肉に頼ってしまいます。

この時頼る筋肉をお尻周辺の筋肉に置き換えることが必要になるため、まずはヒップスラストでお尻の筋肉を使う意識を練習することで徐々に腰への負担を軽減させましょう。

介護士といえば腰痛

腰痛は介護士さん自身も悩まれている症状の一つだと思います。利用者さんに提供するリハビリの知識を蓄えておくことはご自身の体調管理にもつながるためオススメです。このようなリハビリの知識にご興味がある方は運動指導業務がある単発バイトを利用してスキルアップを目指してみるのはいかがでしょうか。

利用者さんに伝えるときはご自身で経験した出来事が一番納得していただけます。ご自身の改善と共に実際の指導現場を経験することでより良い介護サービスが提供できるのではないでしょうか?

介護職を元気に続けるために

今回は腰痛が楽になるリハビリメニューを3つ紹介しました。ご自身の体にもお使いいただけると思います。

皆さんの貴重なスキルを100%パフォーマンス発揮していただきたいので利用者さんだけでなく介護士さんご自身の体の管理も是非意識してみてください。

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この記事を書いた人

Iharaのアバター Ihara 運営者

15社以上のオウンドメディア・コンテンツの企画・戦略設計の経験を持つマーケティングアナリスト。大学在籍時に中小企業診断士一次試験突破。ASO・SEOを中心に活動しており、アプリ・インフルエンサーマーケティングにも精通がある。
介護・看護職のための単発バイトメディア「カイテク・メディア」の編集長。
介護・看護職のよりどころ「ケアマガジン」の運営者。

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