仕事ができないと言われる看護師の特徴と改善策を解説

「白衣の天使」という言葉がありますが、現実の看護師の仕事は常に笑顔で対応できるほどの余裕を得るには、かなりの経験と自信が必要になります。看護師という仕事は、責任感や体力、精神力を大いに要求されるものです。周りの看護師や先輩看護師と比較して、以下のような悩みを持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

• 自分は仕事ができないのではないか？
• 周りから仕事ができない看護師と思われているのではないか？

今回では、仕事ができないと感じる看護師の特徴と、それを改善するための策を解説していきます。

仕事ができない看護師の特徴

看護師の仕事は過酷です。体力的にも精神的にもかなりの疲労と重圧を感じる職業なのではないでしょうか。そんな状況の中、「自分は人よりも仕事ができないのではないか」と悩んでしまう看護師の方もおられます。新人看護師からベテラン看護師まで、みんな看護師人生の中で、一度はぶつかる悩みです。

ここでは、仕事ができない看護師の方の特徴を解説します。ここであげる特徴を理解することで、今現在の自分が改善していくべき箇所が見つかるかもしれません。

物事をネガティブに捉えてしまう

仕事をするうえで、人と自分を比べてしまったり、人間関係での悩み、仕事の進め方など、全てにおいてネガティブに捉えてしまう方がおられます。

気持ちが沈んでしまうと、物事の本質を見抜く力や患者さんの小さな変化を見逃しやすくなってしまい、結果、「自分は仕事ができない看護師」というレッテルを自分自身で付けてしまうことになります。

看護師の仕事は知識や技術の向上を常に意識しなければならず、患者さんやそのご家族、看護師同士や医師、病院関係者など様々な人に気を使いながら、多忙な業務をこなしていかなくてはいけない仕事です。体力的にも精神的にも疲労困憊してしまい、ストレスで気持ちが沈んでしまうこともよくあります。

ネガティブな感情を引きずっていては、チームワークの乱れや患者さんへの対応、ケアのミスにも繋がります。

気持ちの切り替えが苦手な方に多く生じる特徴です。

時間管理や優先順位が付けられない

看護師の仕事において大切なのは、時間の使い方です。業務においての優先順位や基本業務の時間管理をすることは非常に重要です。看護師の仕事は、決められたことを決まった時間通りに進められることはほとんどありません。

患者さんの容態急変や急な検査の追加などで予定変更は普通のことです。いつでも不測の事態に合わせて行動できる能力が必要とされます。

看護師は、その日の状況などを考慮し、優先順位の高い仕事を瞬時に把握する能力が必要です。決められた仕事に関しても、患者さんの状態や院内の状況に合わせ、臨機応変に対応し、時間の管理をしなくてはいけません。

仕事ができない看護師の方に取って、この時間管理や優先順位の付け方は最も重要な課題になります。

チームワークを意識できない

看護師の仕事はチームワークが大切です。看護師や医師、病院関係者などと連携を取りながら医療は行われます。

基本となる、報告・連絡・相談を行い、患者さんやそのご家族とのコミュニケーションの中で得た情報などをチームで共有することで、患者さんにとって最も必要な医療や看護ケアを提供することが出来ます。

報連相ができない人や、チームワークを意識せず、自分の仕事の進め方だけを考えて優先してしまう方は「仕事のできない看護師」と思われ、他の職員との間に溝ができてしまいます。

医療ではチームワークが重要なポイントであり、そのチームを乱すような仕事の仕方では職員や患者さんに迷惑を掛けてしまいます。

向上心がなくやる気がない

看護師という仕事は、日々学びが必要です。知識や技術は勿論、患者さん1人ひとりに合ったケアを提供するためには、観察する能力やコミュニケーション能力も必要とされます。

看護師としてのキャリアアップや、日々進歩していく医療への学び、そして何より患者さんへの気持ちのこもったケアを心がけることは看護師として重要なことです。

向上心もなく、やる気も感じられない看護師では、トラブルを招く恐れがあるため、仕事を任せることができません。周りからは「仕事のできない看護師」と思われてしまいます。

看護師の態度で患者さんの感情も左右されますし、向上心もやる気もない態度で仕事をされると、職場の士気も下がってしまいます。

確認作業ができていない

看護師の仕事は、人の生死に関わる仕事です。常に緊張感を持って、ケアや薬品、器具の準備など、作業全てにおいてしっかりとした確認が必要です。

患者さんの状態は、常に変化しています。いつも同じ点滴をしている患者さんが、今日も同じ点滴をするとは限りません。

作業において、「いつもと同じに決まっている」という思い込みはトラブルを招く危険があります。どんなに慣れた作業であっても、必ず作業前後の確認を確実に行ってください。

慣れや思い込みで仕事をしている人は、ミスを繰り返してしまい、信用を無くしてしまいます。

仕事ができない看護師と呼ばれないための改善策

仕事ができない看護師の特徴を紹介しましたが、もし自分に当てはまるなと感じた場合、何らかの改善をする必要があります。

ここでは、仕事のできない看護師と呼ばれないための改善策をご紹介します。

物事は冷静に判断する

物事をネガティブに捉えてしまう方の場合、その状況や出来事を冷静に捉えることができない状態になっていることがあります。

看護師の業務において、物事を正確に把握し、冷静に判断することはとても重要になってきます。同僚や先輩との関係性も、ネガティブに捉える前に、言われた事や表情、これまでの関係性なども考慮し、今相手はどのような気持ちで、何を思いながら自分に接しているのかを見極めます。

普段から、状況の把握や冷静に判断するように心がけることで、患者さんの小さな変化や、気持ちを理解することもできますし、患者さんの急変や緊急事態の時にも冷静に落ち着いて適切な判断、対応ができるようになります。仕事のできる看護師は共通して、この「物事を冷静に判断する能力」を持っています。

急にできるものではないので、普段から意識することでしっかりと身につきます。

優先順位を付けることで時間管理を徹底する

仕事において、優先順位を付けることは重要です。出勤後は始めに一日の予定を確認しますが、その時に仕事の優先順位を付け、業務の割り振り方や動きを頭に入れておきます。

緊急時対応などで業務に変更が出た場合は、その状況で何を一番にするべきなのかを考えます。優先順位を付けるのが苦手な方は、普段から先輩看護師がどのような動きをしているのかを観察してください。

そして、普段から頭の中で様々な状況を想定し、自分はこの場合どのように動けばいいのか、何を一番最初に行うべきなのかを繰り返し行うことで、優先順位の付け方が理解できるようになります。

優先順位を付けることで、自然と時間管理もできるようになってきます。

コミュニケーションを取ることでチームの動きを把握する

基本である、報告・連絡・相談をすることで、仕事での悩みや不安を相談できる先輩や同僚との関係を築いていけるようになります。医療はチームで仕事をします。普段からコミュニケーションを取ることで、チームの動きが把握できるので、次に自分は何をすればいいのか、自分は今、どこに必要なのかを把握することができるようになるため、動きに無駄がなくなります。

自分なりの目標を立てる

看護師の仕事において、自分なりの目標を立てることは大切です。

• 半年以内に苦手な静脈注射を克服する
• 認定看護師の資格を取得する

など、明確な目標を持つことで、仕事においての意識も変わります。

最初から無理な目標を設定するのではなく、最初は簡単な目標を設定し、達成感を感じることでやりがいや仕事に対してのやる気が出てきます。

指さしやチェックを付けることで作業前後の確認を確実に行う

看護師の仕事は人の命に関わる重大な責任を伴います。

全ての作業において、作業前後の確認は必ず確実に実行しなければいけません。

毎日行っている作業であっても、必ず確認は忘れないようにして下さい。確認作業を確実に行うためには、指さし確認をしたり、就業前に今日一日の予定をメモしておき、1つの仕事が終わるたびにメモにチェックを入れていくことで、今は何をどのように確認するべきなのかを理解できます。

どんなに慣れている作業であっても、確認作業は確実に行うようにして下さい。

仕事ができない看護師と悩む前にできる事

看護師として自信を持てなくなったり、仕事や職場になかなか馴染めないなどのお悩みを抱えておられる方もいらっしゃると思います。看護師としての悩みを抱えている方は、まず新しい知識の習得や技術向上を目指しましょう。

知識や技術を身につけることで、自分に自信が持てるようになり、気持ちに余裕が生まれてきます。気持ちに余裕が生まれると、周りを観察する余裕もでき、優先的に行うべきことが見えてきます。机上での勉強も大切ですが、現場での経験も大切になって来ます。

現場経験を積みたい場合は、介護看護単発バイトアプリ「カイテク」などを利用して、様々な現場で経験を積むことで勉強にもなり、自信もつきます。仕事ができないと悩む前に、まずはしっかりとした知識と技術を獲得し、現場経験を積むことで、臨機応変に対応する能力を身につけてください。