【准看護師のくせにの真相】看護業界で働く悩みといわせない3つの対処法

「准看護師のくせに」という言葉を耳にした方もいるのではないでしょうか。看護師と同じ業務内容にも関わらず、准看護師の社会的地位は高くはありません。国家資格を持つ看護師と准看護師とでは、行える業務が明確に異なることが一因と考えられます。

今回では「准看護師のくせに」という言葉に焦点を当て、看護師との違いや准看護師の方が抱えやすい悩み、そしてその対処法についてご紹介いたします。

ぜひ参考にしてみてください。

2種類の看護資格について

看護職には、「看護師」「准看護師」「保健師」「助産師」の4種類が存在します。このうち、看護師と准看護師の2種類の資格は特に類似しており、同じ環境で働くことも多いでしょう。ここでは上記で上げた2種類の資格について定義と資格取得の流れについて詳しく説明します。

准看護師資格

【准看護師の定義】

第 6 条：この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。

【資格取得の流れ】

全日制や定時制の養成所にて2年間の教育を受ける必要があります。1年目は履修、2年目は実習で都道府県が実施する准看護師試験に受験し合格することで都道府県知事から発行されます。

参考：准看護師になるため知っておきたいこと

看護師資格

【看護師の定義】

第 5 条：この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

【資格取得の流れ】

• 看護大学ルート：4年
• 看護短期大学ルート：3年
• 看護師養成所（看護専門学校など）：3年
• 一貫看護師養成課程校：5年※中学校卒業後
• 通信制：2年　※准看護師の資格保有者で実務経験7年以上

看護師は法律で定められた養成所で教育を受け、国家試験受験資格を取得し、国家試験に合格することで厚生労働大臣から免許を受けることになります。

参考：看護師免許をとりたいと思っているのですが – 千葉県

准看護師制度の廃止の動きを解説

准看護師制度の動向を日本看護協会及び日本医師会の見解を交えご紹介します。

日本看護協会：准看護師制度の廃止推進

日本看護協会では、准看護師制度が創設された当時から、一貫して准看護師養成の停止に取り組んでるようです。取り組みもあって、准看護師養成の数は減っており、准看護師として就業する方も比例して減少傾向のようです。

参考：准看護師制度について

日本医師会：准看護師制度を守りたい

日本医師会は、国民・患者が安心して暮らせる社会を作るために、これからも准看護師制度を守っていきますとの見解を示しており、地域医療における准看護師の役割を重く受け止めており、准看護師が地域医療を支えているという厳然たる事実があると記載しております。

看護業界における2つの対立した意見があるため、今後の動向に注目が集まっています。

参考：准看護師問題について

「准看護師のくせに」と言われる理由

「准看護師のくせに」と言われる理由には業務の範囲を超える場合や受講した教育内容に差があり、おこなえる業務に制約があることが原因にあるのではないでしょうか。以下で詳しく解説します。

おこなえる業務に制限がある

看護師と准看護師の違いは、業務を実施する上での指示の必要性の有無になります。指示が必要な立場上、おこなえる業務が違うものの同様のレベルを求められたり、何かとマウントを取りたがるような方がいるため、偏見的な意見がでてしまうのではないでしょうか。

マウントを取るような方に対しては上司へ相談するなどの対応が求められるでしょう。

国家資格ではないから

看護職の資格にはより上位の看護師資格が存在します。国家資格にあたり、より専門的なカリキュラムを受講します。

資格の優劣をつけ、准看護師を見下す発言をする方もいるのではないでしょうか。

准看護師が抱える悩み

准看護師が抱える悩みにはさまざまありますが、准看護師ならではの悩みにはどのようなことがあるのでしょうか。准看護師に多い悩みについて、ここではお伝えします。

新人看護師より立場が低い

新人看護師は業務が未経験でも准看護師よりも上位の資格であるため、立場が上になるようです。これまで培ったスキルも資格の優劣で立場が変わる現場もあるでしょう。

また、新人看護師が受け持ちの患者の急変時に的確な行動が分かっていても、指示ができないことで、もどかしい思いをされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

看護師は国家資格にあたり取得にかかる年数や費用も大きくなるため、仕方がない部分もあるのですが、准看護師で働く方にとっては納得のいかない場面もあるため、看護師資格の取得を検討されてみるとよいでしょう。

同じ業務なのに収入が低い

准看護師は自己判断での看護業務や他の看護師への指示などができないことをお伝えしました。

業務範囲は変わらないものの給料が看護師に比べ低い傾向のため、収入に関して悩まれる方も多いでしょう。

リーダー業務や管理職になれない

日本看護協会の准看護師に関するよくあるご質問Q.3では、准看護師は看護管理者やリーダー業務ができますかとの問いに対して、看護管理者は看護師が担うべきであり、また同様に療養上の世話の指示を出すほかの役割（リーダー業務等）についても看護師が担うべきと考えていると回答をされています。

実際の現場でも管理職への昇進は看護師が登用されるため、昇進に関する悩みをお持ちの方もいるようです。

参考：准看護師に関するよくあるご質問 | 看護職の皆さまへ

「准看護師のくせに」といわせない3つの対処法

「准看護師だからといって馬鹿にされるのは許せない」「職場の高圧的な看護師を見返したい」そんな気持ちをお持ちの方もいるでしょう。ここでは「准看護師のくせに」といわせない3つの対処法を詳しくお伝えします。

准看護師から看護師へ！

看護師資格の取得は准看護師からは取得しやすい傾向であることや働きながら取得できることを伝えましょう。悩みを抱える方で看護師からの偏見的な意見を受けた方は同じ資格を取得することで、いわせないようにすることができます。

参考：准看護師のための進学特設サイト

准看護師として看護スキルを磨く

准看護師としてスキルアップに磨きをかければ、看護業務をおこなう際に一目置かれる存在になるはずです。資格により制限はありますが、看護手技などの技術の成長は業務を円滑に運ぶ重要な要素です。

看護師以上のスキルを身に着けることで現場で頼りにされる立場になるでしょう。

単発バイトなどで収入アップを目指す

看護師に比べ、准看護師は収入が低い傾向ですが、単発バイトで収入アップを図ると看護師以上の収入を稼ぐことも可能です。収入が看護師を超えることで達成感や満足感が得られ、業務で嫌なことをいわれても割り切って働けるのではないでしょうか。

単発バイトでおすすめなのが、「カイテク」です。

月間求人数は1万件もあり、この日だけ、この時間だけでの就業も可能です。また、最短即日入金でご都合に合わせて収入を得ることができるため、収入アップを目的に検討されてみてはいかがでしょうか。

看護師資格を目指して待遇改善につなげよう！

一部の看護師からは「准看護師のくせに」といった意見が確かに存在するようです。准看護師は看護師と同じ業務内容をおこなうものの収入が低く、業務も指示が必要なため、弱い立場になってしまい人間関係でも悩まれる方も多いでしょう。

対処法としては看護師の資格を検討することで資格の差をなくし、キャリアアップを目指しやすくなるでしょう。決して楽な道のりではありませんが、働きながらでも取得できるため、待遇改善に向け行動してみませんか。