准看護師の資格を取得したものの、「希望の仕事に就職できない」といった悩みをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
看護師の就職事情は魅力的な求人が多い一方で、高待遇の求人には「看護師資格」が条件として含まれていることが多いようです。そのため、准看護師の求人は収入面で見劣りすることがあり、希望の仕事に就職できないといった悩みが生じるかもしれません。
准看護師の就職事情は厳しいの?
日本看護協会の調べでは、准看護師を募集する理由は「看護師が不足しているため」と回答した病院が84.2%になるようです。一方で「准看護師を必要と回答したの」は15.1%でした。求人施設が採用を希望する第1職種では、准看護師の求人数は看護師に比べて圧倒的に少ないようです。
上記の理由で、准看護師は希望の就職先へ就職しづらいといった状況であると言えます。
参考:1 准看護師養成数の減少
看護師と准看護師の特徴を比較
看護師と呼ばれる資格には「准看護師」と「看護師」の2種類がありますが、近年、准看護師制度の廃止が議論されています。
日本看護協会では、准看護師養成の停止に向けた取り組みを積極的におこなっています。しかし、日本医師会は地方などでの看護師確保が困難との見方から反対の立場を示しており、意見が対立しています。
動向が注目される准看護師と看護師を資格や業務内容の違いについてご紹介します。
参考:准看護師制度について | 看護職を目指す皆さま
参考:准看護師問題について
国家資格の看護師
免許の発行は厚生労働大臣になり、国家資格にあたります。
保健師助産師看護師法 第五条において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。
看護師 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O …職業情報提供サイト(日本版O-NET)
とされており、厚生労働省が、2年に1回実施している衛生行政報告例では、平成28年度の看護職の就業場所別就業者数の主な就業先は病院になり、全体の63.2%になります。
さらなるキャリアアップを目指す場合には看護師免許を得てから、さらに1年以上の専門教育を修めると保健師・助産師の受験資格が得られるようです。
都道府県発行の准看護師
試験は年に2回受けられ、合格率は全国平均97~98%と非常に高く比較的取りやすい資格のようです。
保健師助産師看護師法 第六条において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。
准看護師になるため知っておきたいこと
とされており、指示が必要ない看護師とは明確な違いがあるようです。
看護師と准看護師の収入を比較
「令和4年賃金構造基本統計調査」では、看護師と准看護師の平均年収について記載がありました。正看護師の平均年収は約508万円、准看護師の平均年収は約418万と90万円もの差があるようです。
ここでは月給などの詳しい詳細についてご紹介します。
看護師の基本給や給与総額
日本看護協会の調べでは看護師(正社員)の基本給などについては以下になります。
- 平均基本給額 277,788円
- 平均税込給与総額 384,745円
- 平均通算経験年数 17.5年
- 平均勤続年数 11.0年
- 平均年齢 40.7歳
これらに賞与などを含めると上記の平均年収に近づきます。准看護師に比べて基本給で約6万円も高いのは魅力的ではないでしょうか。
准看護師の基本給や給与総額
日本看護協会の調べでは准看護師(正社員)の基本給などについては以下になります。
- 平均基本給額218,532円
- 平均税込給与総額 303,410円
- 平均通算経験年数 18.9年
- 平均勤続年数 11.2年
- 平均年齢 47.9歳
平均年齢が上がっているのは養成施設の減少によるものであると考えられます。
准看護師で働く方に多い悩みとは?
准看護師が抱える悩みには「正看護師と同じ知識・技術を求められる」「准看護師だからと下に見られているが、仕事内容は全部一緒」といった処遇に満足していない意見がありました。
ここでは、准看護師の悩みについて詳しく解説します。
参考:准看護師に関する実態調査報告【ダイジェスト版】
看護師同じ業務内容で収入に差がある
よく聞かれる意見に業務内容に差がないにも関わらず収入には大きな開きがあるとお聞きします。しかし、資格や取得要件には大きな違いがあるようです。
看護師資格は高校卒業以上を要件に3,000時間以上の勉強時間が必要と言われます。一方の准看護師は中学卒業以上を要件に1,890時間の勉強時間が必要で合格率は全国平均97~98%と非常に高いです。
資格取得に時間を要すだけではなく看護師は国家資格になるため、資格を取得することで収入アップを目指せます。
昇進が望めない
保健師助産師看護師法 第六条において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条に規定することを行うことを業とする者をいう。
准看護師になるため知っておきたいこと
とされており、看護師との違いとして前提に指示が必要になることです。
また、免許の発行元は都道府県知事になり、国家資格ではありません。
近年は廃止についても議論されており、厚生労働省「看護師等学校養成所入学状況及び卒業生就業状況調査」各年度版をみると、准看護師養成の全体に占める割合は大きく減少しているようです。
希望の仕事がなかなか見つからない
上記で企業の多くが求める資格は看護師であることをお伝えしましたが、大学病院や公務員など高収入が期待できる職場も募集要項は看護師です。
准看護師の求人を見てみると、看護師に比べて給料が低く見劣りしてしまうため、希望の仕事が見つけられない理由につながるのではないでしょうか。
看護師から見下されることがある
業務内容は同じでも待遇面に違いがあるため、正看護師の方が上だと思う方も中にはいるようです。看護師と業務内容があまり変わりませんが、医師や看護師の指示が必要になるため、「指示」ではなく「命令」のように感じてしまい受け取り方によっては見下されていると感じてしまう場合もあるのではないでしょうか。
准看護師が目指すべき3つのキャリア戦略
おこなう業務内容があまり変わらないのに給料が安いことへ不満がある方もいるでしょう。准看護師がキャリアアップを目指す場合、どのような手段が効果的でしょうか。
ここでは具体的なキャリア戦略を3つに分けてご紹介します。
1.看護師資格を取得する
看護師と准看護師ではおこなえる業務内容に違いがあることをお伝えしました。准看護師は医師などの指示がなければ療養上の世話をおこなえず、看護計画の作成もできません。給与に関しても看護師に比べると低いため、看護師の資格取得を推奨します。
看護師になると働く職場の選択肢も増え、ご自分の希望実現に向けた一歩が踏み出せるでしょう。
2.高時給求人が狙える単発バイトで就職先を見つける
スキルアップに向けて、単発バイトを利用するのも有効です。さまざまな職場を短期で就業できる単発バイトは、准看護師として現場経験を積むのに最適です。
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3.看護資格取得×単発バイト
准看護師で働きながら看護師を目指す方もいるでしょう。そんな方には、上記のキャリア戦略を掛け合わせた手法が最も効果的です。
看護学校は実習が非常に大変と言われますが、単発バイトであれば1日から就業できるためスケジュール調整がしやすいです。
看護師の勉強を通じて知識を増やし、単発バイトで活かす。インプットとアウトプットを同時におこなうことで看護スキルの向上が図れます。また、看護師資格の取得支援制度を取り入れている職場もあるため、検討してみると良いでしょう。
看護師資格を目指して希望の就職を叶えましょう!
准看護師が就職できない理由は、企業が求める資格が「看護師」であるためと言えます。
募集があっても看護師不足の代替えや看護師資格取得を前提としての求人が多いようです。対策としては、上位資格の看護師資格の取得が最も効率的と言えます。
働きながら学校に通うこともできるため、資格取得を目指すと幅広い求人に出会え、収入アップを目指せます。また、働きながら資格取得される方は、単発バイトを取り入れるとスケジュール調整もしやすく、さまざまな職場を経験できるので、この記事を参考に看護師資格を目指しましょう。