介護職で働く人が早期退職する特徴|背後にある問題と辞める注意点

近年、介護を必要とする方のニーズがますます高まっていますが、介護を提供する施設や事業所では人手不足に悩まされています。この要因の一つとして、介護職員の高い離職率が挙げられます。

今回では、「すぐ辞める」傾向にある人の特徴とその背後にある問題を深掘りし、辞める際の注意点も踏まえて解説します。

目次

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【介護職の実態】なぜ介護職はすぐに辞めたくなるのか?

介護職は離職率が高いとよく言われますが、実際はどうなのでしょうか?

産業別で離職率を比較してみると、令和4年上半期の離職状況は「医療・福祉」で9.9%でした。もっとも高い産業は「宿泊業・飲食サービス業」で15.0%になり、介護業界の離職率が他の業界に比べて極端に高い訳ではないことが分かりました。

介護業界の大変なイメージは、介護職をすぐに辞める人が多いことや以前の離職率が高かったことが理由として考えられます。

参考:2 産業別の入職と離職 令和3年1年間の労働移動者を主要な産業別にみると

介護業界の離職率

産業別の離職率が医療・福祉で9.9%であることをお伝えしましたが、介護労働安定センターでも介護職員の離職率について調査を行っています。そちらの調査では、介護職員の離職率状況は、14.9%と調査期間や対象職種に違いはありますが、より高い水準で結果がでましたが、以前よりも離職率は低下し、改善を示しています。

離職防止や定着促進のために残業を少なくし、有給休暇の取得促進等の労働条件の改善に取り組んでいる施設や事業所も増えているようです。

参考:①事業所調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」(pdf)

最も多い退職理由は人間関係

介護職はどんな理由で退職するのでしょうか?

介護労働安定センターの調査では、離職経験者のうち、直前の職場をやめた理由は「職場の人間関係に問題があったため」が27.5%ともっとも多いようです。人間関係の悩みに関しては、どの業界でも多く存在する悩みでしょう。

他の退職理由も紹介すると、施設、事業所の理念や運営方針に不満があるも多く、労働者と施設で価値観の違いもあることが判明しました。

介護職が続かない人|特徴

施設や事業所にとって早期退職はとても痛手となりますよね。介護職が辞める際には前兆があるようです。

主な辞めるサインは以下になります。

  • 不満や愚痴が多く聞かれる
  • 発言に投げやり感がある
  • コミュニケーションをとらなくなる
  • やる気がない
  • 欠勤や遅刻が増える

など、「どうせ辞めるからといった」行動変化が見受けらます。上記を踏まえて、続かない人にはどのような特徴があるのでしょう。

ここでは、介護職が続かない人の特徴についてご紹介します。

キャリアビジョンがない

仕事が続かない方は、キャリアビジョンを設定していないことが理由のひとつに挙げられます。

キャリアビジョンとは、「人生や仕事において、なりたい自分の将来像」を指す言葉です。

人は、目標を設定し成功や失敗を繰り返すことで、挫折や達成感を体験します。それらは仕事に対してのやりがいにもつながります。

明確な目標がない方は自己分析をおこない、価値観を確認してみると良いでしょう。

コミュニケーションをとるのが不得意

コミュニケーションは人間関係の構築に必要不可欠です。職員間の連携にも影響を与えるため、コミュニケーションが図れないと仕事でも孤立してしまい孤独を感じてしまいます。

介護職が続かない人の多くはコミュニケーションを苦手とする方が多いため、職場になじめず、退職につながるようです。

体力仕事についていけない

身体介護業務は「利用者の身体に触れて支援する介護サービス」のことで、重労働かつ体力が必要です。

主な身体介護業務は以下になります。

  • 入浴介助
  • 食事介助
  • 移動介助
  • 排泄介助
  • 更衣介助

利用者の体重を支える動作が多く、つねに体に負担がかかります。腰やひざに重点的な負荷がかかり、腰痛などで身体を壊す方も中にはいらっしゃいます。

年齢を重ねるとより業務負担を感じるようになるため、続けたくても続けられないといった状況になるようです。

介護職が続く人|特徴

介護職をすぐに辞める方がいる一方で、長く続けている方も多く存在します。なぜ、長く続けられるのか、続ける秘訣や理由があるのか気になりますよね。

具体的に介護職が続く方の特徴をお伝えします。

明確な介護観がある!

介護観とは、「介護に対する思いや価値観」を指します。

介護観を持って働くことで、介護に対する姿勢にも変化が生まれ、前向きに介護に携われるのではないでしょうか。また、介護の価値観を明確にしておくと、キャリアビジョン同様に、やりがいやスキルアップにもつながります。

介護職が長く続く方は介護観をもって日々の業務をおこなっている印象です。

メンタルが強い

介護の仕事に限らず、仕事でのストレスを抱える方は多いのではないでしょうか。ストレスを抱えている状態は、精神的にも不安定になるため、仕事に対する意欲や業務パフォーマンスの低下を招きます。

自身のメンタルケアができる方は、ストレスへの耐性も強くなり、業務にも前向きに取り組めるのではないでしょうか。

早期退職|ケース事例

介護職が続く人、続かない人、それぞれ特徴があることをお伝えしましたが、短期間で退職を考える方は少なくありません。

ここでは、「試用期間内」、「試用期間後」2つの辞める場合をメリット、デメリットを交えてお伝えします。

試用期間内で辞める場合

仕事を始めた方の中には、試用期間中だが、退職したいと考える方もいるでしょう。試用期間中(入職後1ヶ月)に辞める場合のケースをみてみましょう

【メリット】

  • 新卒の場合は第二新卒として転職できる
  • 雇用保険未加入の場合、履歴書に記載しなくて良い
  • ストレスの原因を取り除くことができる

【デメリット】

  • 忍耐力がなく、辞め癖が付く恐れがある
  • 次の転職の際に不利になる場合がある
  • 退職までの期間が気まずくなる

試用期間終了後に辞める場合

試用期間終了後(入職後6ヶ月)に辞める場合をみてみましょう。入職後、6ヶ月程度で退職する場合も試用期間内に辞めるのと同じメリット、デメリットになります。

一般的に半年で退職する場合も、世間では「すぐ辞める」と同義になりますので、出来れば1~2年は勤めることをおすすめします。

早期退職はどうしても転職で不利になるため、継続の道も検討してみてください。

施設や事業所に問題がある場合

介護職をすぐに辞める理由には、事業所や施設に原因があるケースも存在します。雇用条件が求人情報と違う場合や、教育体制が整っていない、経営理念や運営方針が合わないなどの理由で退職せざるを得ない方も中にはいるようです。

入職してから施設の実情が分かることも多いため、事前に単発バイトなどでお試しで働き、施設実情を理解してから入職すると想像と違うをなくせるのではないでしょうか。

退職を決意|手順

退職の申し出に関して、就業規則で定めている施設は多いようです。どこの事業所も1ヵ月~3ヵ月前に告知するよう求めています。

退職の意思表示から退職の手順について

  1. 退職を決意し次の転職先を探す
    • あらかじめ、次の転職先を見つけておくと退職後も焦ることがありません。2.就業規則を確認する
    • 事業所によって届け出てから、退職できるまでの期間が違うため、必ず確認しましょう。
  2. 上司に退職の意向を伝える
    • 上司よりも役職が上の方に退職の意向を伝えると上司の信用問題にもなるため、基本的には、上司に申し出ましょう。
  3. 退職届の提出、退職日の調整
    • 退職届は事業所で用意している場合もあるため、事前に確認をしましょう。
  4. 業務引継ぎ
    • 受け持ちの業務を次の担当に伝達するのも重要です。利用者に不利益があってはならないですし、次の担当が困らないようにおこなうようにしましょう。

すぐ辞める人|解決策

離職は人生において大きな選択になるだけでなく、大変な労力を要します。退職を考えている方は、退職以外の解決策がないか再検討するのもよいでしょう。

ここでは、辞める前にできる解決策を解説します。

信頼できる人に相談する

離職を考えている場合は、まずは信頼できる方に相談してみましょう。一人で悩みを抱える場合、考えが固執しがちで、退職以外の方法を検討する余裕もない状態ではないでしょうか。

友人や家族、同僚などの信頼できる方に相談し、他の方の意見を取り入れることで、適切な行動に結び付く可能性もあります。

まずはひとりで悩むのをやめて、相談をおこないましょう。

会社内での異動を検討

退職の意向を伝える前に、異動を検討するのも有効な手段です。人間関係に悩んでいる場合には、真っ先に転職を考えると思いますが、会社によっては複数の施設や事業所を運営している場合もあり、異動が出来るケースも存在します。

まずは、異動ができるかについて、上司に確認することをおすすめします。

単発バイトで比較をおこなう

どうしても退職したいと考える方もいるでしょう。退職を決意されている方には、転職先で同じ状況にならないよう、単発バイトで転職先を探すと事業所や施設選びで失敗しないでしょう。

そこで、おすすめしたいのが、「カイテク」です。

カイテクは面接なし・給与即金の介護単発バイトアプリです。

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転職を考える前に、もう一度キャリアビジョンについて考えよう!

キャリアビジョンを描いていない方やコミュニケーションが苦手な方は仕事が続きづらいことをお伝えしました。
介護職は重労働で精神的負担も多い仕事です。しかし、社会貢献につながる素敵な仕事でもあるため、転職を考えている方はキャリアビジョンを明確にし、なりたい将来像を分析してみてはいかがでしょうか。

事業所をじっくり選択したい方には、紹介した介護単発バイトアプリ「カイテク」で施設の実情を見極め、より自分に合った施設を選ぶようにしましょう。

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この記事を書いた人

Iharaのアバター Ihara 運営者

15社以上のオウンドメディア・コンテンツの企画・戦略設計の経験を持つマーケティングアナリスト。大学在籍時に中小企業診断士一次試験突破。ASO・SEOを中心に活動しており、アプリ・インフルエンサーマーケティングにも精通がある。
介護・看護職のための単発バイトメディア「カイテク・メディア」の編集長。
介護・看護職のよりどころ「ケアマガジン」の運営者。

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