訪問介護の入浴介助を解説!単位数と時間・手順や訪問入浴との違い

「訪問介護の入浴介助に不安がある」「訪問介護と訪問入浴の違いを知りたい」とお考えの方も多いでしょう。利用者の居宅に訪問するサービスを利用する際には、事前に仕事内容を理解しておきたいと思いますよね。

今回では、訪問介護の入浴手順や訪問入浴との違い、仕事探しのおすすめ方法について解説いたします。

目次

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訪問介護の入浴介助とは

訪問介護の入浴介助とは、一人で入浴することが困難な高齢者に対し、入浴の介助・見守りを行う身体介護のサービスです。ヘルパーが行う入浴介助について、利用条件やサービス提供時間、単位数などを解説します。

利用の条件

訪問介護を利用できるのは、要介護認定を受け介護が必要な状態にある方、且つ利用者ごとのケアプランに入浴介助が位置付けられていることが条件です。

入浴介助の時間

入浴介助の所要時間は利用者ごとに個別で設定します。利用者の動作の状態やもともとの習慣などによって異なりますが、一般的な所要時間は30~60分です。利用者の状態によっては、入浴の一連の流れ全体で90分程になる場合もあります。

入浴介助の単位数・料金

入浴介助の単位数と料金は、身体介護の基本単位数をもとに算出します。

訪問介護1回の利用料金:(サービスの基本単位+加算)×地域単価

利用料金のうち、利用者からは自己負担割合に応じて1~3割、介護保険料・国・自治体から支払われる介護報酬として7~9割が事業所に支払われます。 

身体介護の基本単位数は以下の通りです。 

  • 20分未満:167単位
  • 20分以上30分未満:250単位
  • 30分以上1時間未満:396単位
  • 1時間以上:579単位に30分を増すごとに+84単位

参照:厚生労働省|介護報酬の算定構造 

入浴介助の手順

入浴介助の一般的な手順は以下の通りです。

① 訪問、体調確認

利用者の自宅に訪問し、挨拶と体調確認を行います。入浴は体力を使い体調の変化が起きやすいため、体温や顔色などの他にも利用者との会話を通して異常の有無を確認してください。

② 入浴の声掛け、説明

利用者に対し、入浴を行う声掛けや入浴方法・手順などを説明します。

③ 身支度、準備

ヘルパー自身の身支度や浴室の準備、タオルや着替えなどの物品準備、動線確保、湯はりなどを行います。

④ 入浴

浴室に移動し、洗髪、洗身、入湯などを行います。利用者が自分でできる行為は、できるだけ本人に行ってもらいましょう。

⑤ 着衣、体調確認、水分補給

入浴が終わったら、清潔な服を着ます。居室へ戻ったら、体調確認と水分補給を行ってください。

⑥ 後片付け、記録

浴室や脱いだ服の後片付け、ヘルパー自身の身支度、記録の作成を行い、退居します。

入浴介助の流れや具体的な行為については、老計第10号を参考にしてください。

老計第10号:厚生労働省|老振発0330第2号「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」の一部改正について

訪問介護の入浴介助と訪問入浴介護の5つの違い

介護保険で利用できる入浴のサービスには、訪問介護の他に訪問入浴介護があります。どちらも自宅で利用できる入浴サービスですが、入浴の方法や訪問する職員の人数などに違いがあるため区別が必要です。

ここでは、訪問介護の入浴介助と訪問入浴介護との違いを5つ紹介します。

違い1.入浴方法

訪問介護と訪問入浴の大きな違いは入浴方法です。 

  • 訪問介護:自宅の浴槽・浴室で行う
  • 訪問入浴介護:専用の浴槽・室内で行う

訪問介護

訪問介護では、利用者の自宅の浴室・浴槽を使用して入浴します。利用者の状態や浴室の環境によっては、訪問介護の他に浴室の改修や入浴道具の購入が必要なケースもあります。 

訪問入浴介護

訪問入浴介護では事業所が持参する専用の浴槽を使用して、利用者自宅の室内で入浴を行うのが特徴です。 

違い2.訪問する職員の人数

サービス時に訪問するスタッフの人数も、訪問介護と訪問入浴介護で異なります。 

  • 訪問介護:基本的にヘルパー1名で行う
  • 訪問入浴介護:看護職員と介護職員の3名一組で行う

訪問介護

訪問介護の入浴介助は、基本的にヘルパー1名で訪問します。入浴の準備や後片付け、体調確認なども含めて、サービスのすべてを訪問したヘルパーがひとりで行います。 

訪問入浴介護

訪問入浴介護では、看護職員と介護職員の3名一組で行うのが基本です。3人が役割を分担したり協力したりしてサービス提供するのが訪問介護との違いです。 

違い3.支援の方の利用

要支援の方の利用についても違いがあります。 

  • 訪問介護:総合事業で利用可能
  • 訪問入浴介護:条件を満たせば介護予防訪問入浴介護で利用可能

訪問介護

訪問介護では、要支援の方でも市町村が中心となって高齢者を支える「介護予防・日常生活支援総合事業」でヘルパーの入浴介助を利用できます。「介護予防・日常生活支援総合事業」は、総合事業とも呼ばれる各自治体が行う事業です。

訪問入浴介護

訪問入浴介護では、要支援の方は定められた条件を満たす場合に介護予防訪問入浴介護を利用することができます。その場合、訪問するスタッフは看護職員1人と介護職員1人の2名になります。 

違い4.入浴以外の行為

訪問介護と訪問入浴介護では、提供するサービス内容も異なります。 

  • 訪問介護:必要な訪問介護サービスと組み合わせて利用可能 
  • 訪問入浴介護:入浴のみ

訪問介護

訪問介護では、入浴以外にも利用者の日常生活を支えるサービスが存在します。一人ひとりの状態に合わせ、排泄や食事の介助、掃除や洗濯の支援などを組み合わせることが可能です。 

訪問入浴介護

訪問入浴介護のサービスは入浴のみです。入浴とは関連のない行為は行えない点が違います。 

違い5.利用に向いている方

訪問介護と訪問入浴介護はどちらも自宅での入浴を提供しますが、入浴方法や提供するサービスの違いから、利用に向いている方もそれぞれ異なります。 

  • 訪問介護:自宅の浴室が整備されている方、他の訪問介護も必要な方 
  • 訪問入浴介護:介護度の高い方、自宅浴槽の使用が困難な方 

訪問介護

訪問介護の入浴介助は自宅の浴室を使用するため、利用者の自宅の浴室が入浴に適した状態に整備されている必要があります。また、訪問介護は食事の介助や家事の代行など、必要なサービスを組み合わせることが可能なため、入浴以外にも支援が必要な方にも向いているサービスです。 

訪問入浴介護

訪問入浴介護は、自宅の浴室や浴槽を使用しないため、自宅の浴室が狭く浴室内の介助ができない場合にも利用できます。また、寝たきりで浴室での入浴が困難な方にも向いています。 

働くならどちらがよい?訪問介護と訪問入浴

介護保険の訪問サービスで働くとき、訪問介護と訪問入浴介護のどちらを選べばよいか悩む方もいるでしょう。

ここでは、仕事の比較に役立つ項目と、おすすめの選び方を紹介します。

仕事内容で比較

訪問介護と訪問入浴介護のどちらで働くか迷う場合は、それぞれの仕事内容で比較すると選びやすいでしょう。 

訪問介護

訪問介護は、入浴介助以外にも多くの内容を提供するサービスです。排泄介助や食事介助に代表される身体介護の他、掃除や洗濯、調理といった生活援助も担当する可能性があります。入浴だけでなく利用者の生活全体を支援したい方は、訪問介護を選ぶと希望を叶えやすいと言えます。 

訪問入浴介護

訪問入浴介護のサービス内容は入浴のみで、それ以外の身体の介助や生活の支援などは含まれません。入浴に特化したい方や1つのサービスに集中したい方は、訪問入浴介護が合っている可能性があります。 

訪問するときの人数で比較

利用者の居宅を訪問する人数も比較になります。 

訪問介護

訪問介護では、基本的にヘルパーは一人で訪問しサービスを提供します。そのため、介助や利用者とのコミュニケーションは1対1になるのが大きな特徴です。 

訪問入浴介護

訪問入浴介護では看護職員1名と介護職員2名の計3名で訪問・サービス提供します。要支援者を対象とした場合でも、訪問入浴介護は看護職員と介護職員の2名での訪問となり、一人で入浴サービスを提供することはありません。 

一人で訪問するのか、他のスタッフと一緒に訪問するのか、自分に合ったスタイルを選んでください。 

単発バイトで両方体験してみる【おすすめ】

訪問介護と訪問入浴介護は、同じ訪問の入浴サービスでも提供するサービス内容や訪問時の体制に違いがあります。どちらの仕事が自分により合っているかは、実際の業務を体験するのが一番分かりやすいでしょう。 

介護のバイトアプリ「カイテク」を利用すれば単発でも働けるため、どちらも試して仕事を決めることができます。希望に合った職場があれば、そのまま就職する道も用意されているおすすめの方法です。 

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介護保険の入浴介助を理解して希望の職場で働こう

利用者の居宅で入浴を提供する代表的な介護保険サービスは、訪問介護と訪問入浴介護です。2つのサービスの違いは、訪問介護の入浴介助は自宅の浴槽を使用するのに対し、訪問入浴介護では持参した浴槽を用いる点です。

また、訪問介護はひとりでサービス提供するのに対し、訪問入浴介護では3名一組で訪問する点も異なります。仕事内容の違いを実際に体験できるバイトアプリ「カイテク」を活用して、希望の職場に転職しましょう。

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この記事を書いた人

Iharaのアバター Ihara 運営者

15社以上のオウンドメディア・コンテンツの企画・戦略設計の経験を持つマーケティングアナリスト。大学在籍時に中小企業診断士一次試験突破。ASO・SEOを中心に活動しており、アプリ・インフルエンサーマーケティングにも精通がある。
介護・看護職のための単発バイトメディア「カイテク・メディア」の編集長。
介護・看護職のよりどころ「ケアマガジン」の運営者。

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