登録ヘルパーは掛け持ちできるの?複数事業所で働く利点と注意点を解説

登録ヘルパーとして働いていると、「もっと収入を増やしたい」や「掛け持ちでの就業は可能なの?」といった疑問を抱くことがあるかもしれません。また、掛け持ちで働く方法を探している方もいらっしゃるでしょう。

今回は、登録ヘルパーが掛け持ちで得られる利点と注意点について詳しくご紹介します。

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登録ヘルパーは掛け持ちは可能なのか?

登録ヘルパーとして収入を増やしたい方にとって、掛け持ちによる就業は一つの選択肢と言えるでしょう。

就業可能かどうかは、登録先の事業所次第となります。

無断で掛け持ちはNG!

無断で複数の事業所で掛け持ちを行うと、登録先の事業所とトラブルになる可能性があります。「事業所にバレなければ掛け持ちしても問題ないではないか?」と考える方もいるかもしれませんが、掛け持ちで働くと収入が増えるため、住民税の額も増加します。

給与所得が同じでありながら、住民税の金額が増えていると、他に収入があるのではないかと疑われることもあります。また、他の事業所で働いている様子を目撃されてしまうケースもあります。無断のダブルワークが露見した場合、登録の解除や事業所からの信頼を失うリスクがあります。

掛け持ちを希望する場合は、必ず事業所に相談するか、就業規則を確認しましょう。

事業所へ必ず確認をしよう

掛け持ちでの就業を考える場合、事前に事業所に確認を取ることが重要です。

登録ヘルパーは、正社員のような正規雇用ではなく、事業所に登録して希望する時間や曜日に働くという介護業界独自の雇用形態です。そのため自由な働き方が可能で、多くの事業所では掛け持ちが認められています。しかし、ダブルワークを認めていない事業所も存在します。

事前に事業所の就業規則を確認し、ダブルワークが認められていない場合は交渉を試みることもおすすめです。また、掛け持ちで得た収入が年間20万円を超える場合、確定申告が必要となります。

メインの事業所で年末調整を行っていても、片方の会社で確定申告が必要になるので、忘れずに行いましょう。

掛け持ちでの働き方をおすすめする3つの理由

ここでは、掛け持ち就業を推奨する理由について詳しく解説します。

収入を増やすことに繋がる

掛け持ちで登録ヘルパーを勤める場合、収入アップが期待できます。自分で働く時間を決定できる登録ヘルパーは、複数の事業所に登録し、掛け持ちで勤務することが可能です。

事前に働きたい日程を調整することで、他の登録ヘルパーとのスケジュールが重複したり、急な利用者のキャンセルで収入が不安定になることを防げます。また、働く時間によっては賃金が増えます。

  • 早朝帯 午前6時~午前8時(25%増)
  • 夜間帯 午後6時~午後10時(25%増)
  • 深夜帯 午後10時~午前6時(50%増)

上記の時間帯でサービスを提供すると、時給が増えることもあります。

例えば、お昼の時間帯には介護や育児で働けない方や、早朝や夜間での勤務を希望している方など、身体介護の仕事を1時間1,600円と設定した場合、午前6時から8時までと午後6時から8時までの4時間サービスを提供した場合、8時間で8,000円を得られ、昼間に勤務した場合よりも1,600円多く稼ぐことができます。週5日、上記のように勤務した場合、月給は約16万円になります。

割増賃金や身体介護などの比較的高時給な求人を探すことで、収入を増やすことが可能になります。

事業所選びの比較ができる

訪問介護の事業所は市町村単位でも多数存在します。都市部では求人数が多い一方、地方では高齢化率が都市部よりも高い傾向にあり、利用者のニーズは一定です。

介護業界では人材不足が深刻で、これからますます需要が増えると予想されます。掛け持ちがしやすい登録ヘルパーですが、事業所により待遇や時給が異なることも多いです。そのため、自分に合った登録先を見つけるために、複数の事業所での就業は働きやすい事業所と出会うための有効な選択肢になります。

比較検討ができるメリットがあるため、収入を安定させるだけでなく、長く勤められる職場を見つけることにもつながります。

リスク分散になる

登録ヘルパーは収入が安定しないといわれることがあります。希望の時間や曜日に働く登録ヘルパーは、正社員のように固定された労働時間を働くわけではないため、労働時間が減ると収入も減ってしまいます。利用者の希望時間と自分の働きたい時間が一致しないこともあります。

また、利用者の都合により突然のキャンセルが入ることもあります。正社員やパート職員であれば、キャンセルになっても他の業務に対応することができますが、登録ヘルパーは事業所での仕事ではなく、利用者の自宅でサービスを提供するため、仕事がなくなるリスクがあります。しかし、掛け持ちで働くと、上記のようなリスクに対して備えることができます。

労働時間を増やし、急なキャンセルなどの収入ダウンをカバーできるため、リスク分散の効果があります。

掛け持ち登録ヘルパーの注意点とは?

掛け持ちとして登録ヘルパーで働く際にはいくつかの注意点があります。

前述のメリットが存在する一方で、次に示すようなデメリットもあります。そのため、注意点を事前に確認しておきましょう。

体力が求められる

訪問介護の仕事内容は主に「生活援助」と「身体介護」に分類されます。

生活援助は、洗濯や買い物といった利用者の生活支援を担当し、身体介護は利用者の入浴や食事の介助など、利用者の身体への直接的なサービスを提供します。

生活援助の具体的な支援は以下のようなものです:

  • 掃除
  • 洗濯
  • ゴミ出し
  • 調理

そして、身体介護の主なサービスはこちらです:

  • 食事介助
  • 入浴介助
  • 排泄介助
  • 移動支揩

身体介護の仕事では利用者との距離が近く、体力が求められるものが多いため、生活援助の業務と比較すると高時給の求人が多く見られます。

高収入を目指す登録ヘルパーとしては、身体介護の高時給が魅力的かもしれませんが、肉体的な負担も大きいため疲労に注意が必要です。生活援助の仕事も検討し、自身に無理のない範囲で就業することを推奨します。

複数の事業所で掛け持ちを行う場合は、健康管理を心掛けましょう。

労働時間が増えるため、時間管理への対応が必要

収入を増やすために複数の事業所で働くと、労働時間の増加が必要となります。

労働時間が増えるとプライベートの時間が短くなり、自身の趣味や休息の時間が削られる可能性があり、これがストレスにつながることもあります。

また、複数の事業所で働くと、午前中はA事業所で、午後からはB事業所で働くといったスケジュールになるかもしれません。そのため、時間管理が難しくなることが予想されます。

例えば、午前の仕事が予想以上に時間がかかり、午後の仕事に遅れが出る、あるいは移動距離による予定外の時間が発生するなど、事前の計画とは異なる事態が起こる可能性があります。

これらの問題を解決するためにも、自分の時間を確保しつつ、可能な範囲でのタイムスケジュール調整が重要となります。

掛け持ちする前に事業所の確認を必ずとろう!

掛け持ちで働くことにより収入アップを実現でき、リスク分散も可能になることを説明しました。

スキルアップにつながる一方、労働時間の増加によりプライベートの時間が確保できなくなると、ストレスを感じることがあります。そのため、注意が必要です。

また、掛け持ちで就業を行う際には、事業所間のトラブルを避けるだけでなく、自身のスケジュール管理を円滑に行うためにも、登録先の事業所との調整を必ず行いましょう。

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