なぜ看護師は偉そうといわれるの？それぞれの視点から読み解く3つの対策

多くの人々にとって、看護師は信頼性の高い医療専門職として、責任ある業務を真剣に取り組んでいると考えられています。

なぜ一部の看護師が「偉そう」と perceived されるのでしょうか？

今回では、その背景にある理由を探り、患者や他のスタッフ、そして看護師同士から見た「偉そう」と感じられる看護師の特徴をお伝えします。

同じ職場で対応に困っている看護師の方へ、具体的な対処法を3つご紹介しますので、参考にしてください。

看護師が偉そうといわれる理由

看護師が偉そうと感じる理由にはどんな要因があるのでしょうか。看護師の方の中にも意地悪な方や性格が悪い方も一定数いるでしょう。しかし、看護師に限らず社会の中には性格が良い方だけではないのも事実です。

ここでは看護師が偉そうと言われてしまう理由についてご紹介します。

時には厳しく接することも必要だから

病院での療養生活は入院中の患者にとって、ストレスを抱えやすい環境です。病気やケガの程度によってはさらなる制限を受けることもあります。

そんな中で優しく協力を求めても患者に理解されないことも多く、どうしても必要な処置など患者の意に沿わないことも中には存在します。そうした状況への対応にて、毅然とした態度で接する行為が冷たく感じてしまい不満につながるのではないでしょうか。

ヒートアップしてしまうと看護師も人間であるため感情的になってしまい、受け手が偉そうと感じてしまうこともあるようです。

人の命を預かる責任ある業務のため

命を預かる職業柄、ミスが許されない職場環境である看護師はつい張り詰めた先に高圧的な言い方になってしまうこともあるのではないでしょうか。
そのため、緊張感をもって対応した結果、威圧的な態度をとられていると感じてしまいクレームなどにつながることがあるようです。

業務都合ばかりを優先させてしまう

病院や施設の実情に応じた業務都合を患者や利用者に押し付けてしまうことで苦情につながるケースも存在します。

入院生活を送るうえで入浴や食事、消灯時間などはあらかじめ決められており、看護師のスケジュールも患者に合わせた内容に調整されています。集団行動を余儀なくされる病院では個人の都合は聞き入れてもらえず衝突することも多いようです。

また、看護師の人手不足は深刻で業務に追われる日々を過ごしています。ナースコールを押してもすぐに看護師がきてくれないことやきてくれても忙しそうで対応が冷たいなど人手不足を理由に患者対応が疎かになるケースも多く、患者に対して協力を求める行為が指示のように感じてしまうこともあるのではないでしょうか。

患者の意見からみる偉そうな看護師の特徴

入院中の療養生活中に看護師の対応にむかついた経験がある方もいるでしょう。

ここでは、患者が実際に感じた偉そうな看護師の特徴をご紹介します。

決めつけて、意見を聞いてくれない

患者の意見に対して真摯に向き合わず、「この患者さんは認知症で同じことばかり言うから相手にしてはダメ」といったように病気や日々のコミュニケーションで患者個人を話が通じないと決めつけることがあるのも事実です。

認知症のように「記憶の欠落によって同じことを何回も言う」「さっき伝えたことをすぐ忘れてしまう」といったように対応に悩むことも事実であり、認知症患者への対応は日々ストレスが溜まるものです。

相手の尊厳を守り自己決定をサポートするために相手の話に耳を傾ける傾聴の姿勢が患者に伝われば信頼関係を築くことができるのではないでしょうか。

言葉遣いが悪い

「予定通りに業務ができない」「人手が足りない」など、思い通りに業務が進行していないとイライラすることもあるでしょう。心に余裕がないとストレスが溜まり、周りのスタッフや患者に対しても適切に対応できません。そうした要因が言葉遣いにも影響し、患者が不満に感じてしまうのではないでしょうか。

他の病院スタッフが感じる偉そうな看護師の特徴

他の専門職や同じ病棟で働くスタッフの方で看護師が偉そうと感じる方もいるのではないでしょうか。

違う資格や業務だからこそ感じる偉そうと感じる特徴をご紹介します。

資格で優劣をつける方がいる

病院内にはさまざまな資格を持つ方が働いています。中には看護補助など無資格の方もいるのですが、資格の優劣や業務の違いによって対応が変わる看護師も存在します。

国家資格である看護師の対応によっては高圧的で見下すような発言や態度に感じる看護補助の方もいるため、指示受けする立場に寄り添った対応が必要になるでしょう。

指示を出す立場で威圧感がある

准看護師や看護補助などの方に対して指示ばかりで口しか動かない看護師もいるため、偉そうと思われる一因のひとつではないでしょうか。

また、入浴介助などの業務は看護補助がおこなう業務と決められている病院もあることから、業務の違いによる待遇格差も影響していると思われます。

仕方がない部分もありますが、指示を出す立場と受ける立場で感じ方や受け取り方も変わるため、注意が必要になります。

同じ看護師が感じる偉そうな看護師

同じ資格を持つ看護師の方で、偉そうな看護師がいる場合もあるでしょう。多くは、先輩や上司など経験豊富な方が該当するのではないでしょうか。

時代の変化によって教育方針も変わり、働き方も多様化しているなか、昔の価値観を押し付けたりと何かと偉そうな看護師の特徴をここではお伝えします。

マウントをとる

マウントをとるとは、相手に対して「自分の方が偉い」「立場が上だ」と考える人が起こす行動や言動のことです。経験豊富なベテランスタッフによくみられる傾向で、新人看護師などに「昔は厳しかった」「現在の教育方針は甘い」といったように何かとつけて考えを正当化しようとします。経験があるからこそ、上から目線になってしまい相手の気持ちを考えない言動になります。

中にはストレス発散のために新人にあたる方もいるため、働くスタッフから恐れられています。

指示だけで口しか動いていない

口だけしか動かさず行動しない方も偉そうと思われやすいでしょう。指示ばかりで、自分が嫌な業務を後輩や部下にさせる方も存在します。

「プライドが高く常に自分が正しい」と思っている傾向で他の看護師から偉そうと思われてしまうでしょう。

偉そうな看護師へのクレーム事例

ここでは実際にあったクレームについてご紹介します。

・Aさん
看護師の患者に対する口調が偉そうです。友達ではありませんので、ため口ではなくせめて、丁寧語を使ってください。

・Bさん
看護師で良い人と悪い人の差が激しい。病気で気が沈んでいるのに上から偉そうに言ったり、人の話もちゃんと聞いてくれなかったりした。

・Cさん
高齢で起き上がりもしんどいのに自立できてる事になってるため、ナースコールで看護師を呼んでも来てくれなかった。

これらは一例ですが、他の口コミでも接遇マナーに関するクレームが多いようです。病院内で改善に努めるため、接遇委員会やホームページで紹介している医療機関もありますので病院選びの際に参考にするとよいでしょう。

信頼に厚い看護師も多く存在する

これまで偉そうな看護師についてピックアップしましたが、とても対応が素晴らしく辛い入院生活に寄り添ってくれる優しい看護師も多く存在します。

愛媛県看護協会のホームページでは、看護師を目指したきっかけについて「父が入院したときに、出会った看護師の影響で看護師になりたいと思った」などさまざまな理由が紹介されています。当初のあこがれや看護師を目指したきっかけを振り返ると偉そうな看護師にはならず素晴らしい看護師になれるのではないでしょうか。

偉そうな看護師がいる場合には、反面教師として偉そうな看護師にならないように心掛けるとよいでしょう。

参考：看護職を目指す方へ 看護師になるには

偉そうな看護師への3つの対策

これまで偉そうといわれる看護師の特徴や理由をお伝えしましたが、実際に働く看護師の方で対応に悩まれている方もいるでしょう。

ここでは、偉そうな対応をする看護師の対処法を3つに分けて解説します。

周囲の方に相談する

もっとも取り組みやすい手法に周囲の方（上司や同僚、仕事外で付き合いがある方など）に相談することが挙げられます。

自分ひとりで悩んでいても解決につながらず、ストレスが溜まっていきます。状況改善に向けて他の方の意見を聞いたり、悩みを聞いてもらいストレスが和らぐこともあるでしょう。

また、上司などへ相談すると偉そうな看護師への改善に向けて対処してもらえる場合もあります。そうしたケースも存在するため、まずは周囲の方に悩みを打ち明けてみてはいかがでしょうか。

接触を避ける

同じ職場で働く場合は難しいのですが、接触を避けることで気になる方とのコミュニケーションをおこなわなくて済む場合もあります。相手の価値観を変えるのはとても難しく、ほとんどの場合は何も変わりません。

どんなに期待をしても偉そうな看護師の意識を変えることはできないのです。ですが、自分を変えることはできます。

偉そうな看護師の対応は不必要に避けることでストレスを抱えないようにしましょう。

異動や転職を検討する

接触を避けることが難しい場合もあるでしょう。このまま同じ職場で働くことがどうしても難しい場合には、異動や転職などを検討してみるのもひとつです。しかし、次の職場でも同じような人がいないとも限りません。

そうした不安を解消するには、単発バイトで希望の就業先で職場環境を見極めてから転職するとよいでしょう。そこでおすすめしたいのが、「カイテク」です。

カイテクは求人数が月間1万件と多く、病院から施設まで幅広い職場の中から希望の条件にあった職場探しができます。転職を考えている方は、ぜひ一度利用してはいかがでしょうか。

偉そうな看護師だけでなく素晴らしい看護師もたくさんいます！

看護師の多くは患者のことを考え、ケガや病気の治療をおこなっていますが、偉そうな看護師も中には存在することをお伝えしました。しかし、患者の気持ちに寄り添うことができ、周りのスタッフから信頼の厚い看護師もたくさん現場で働いています。

看護師としてキャリアアップを目指す場合には接遇マナーに気を配り、自分がされて嫌なことをしないようにすることが大切になるでしょう。もしも、同じ職場に偉そうな看護師がいる場合は上記で紹介した3つの対策をおこない、解決に向けて行動しましょう。