「訪問介護は稼げない」という意見を聞き、不安に感じる方も多いかと思います。しかし、結論から申し上げますと、訪問介護は働き方によっては収入を増やすことが可能な仕事です。
訪問介護は稼げない?登録ヘルパーの悩みごと
訪問介護には、大きく分けて3つの働き方があります。
- 常勤社員:常勤で出社する社員
- 非常勤パート:定められた時間帯に出勤するパート
- 登録ヘルパー:主に直行直帰でサービス提供するヘルパー
時間が固定されている常勤社員や非常勤パートは、給与が月給で支払われるのが一般的で安定した収入が得られます。一方、登録ヘルパーはサービス提供した時間によって収入が大きく変わるため、「稼げない・収入が安定しない」という悩みが出る場合があります。
訪問介護の働き方についてはこちらもご覧ください 。
訪問介護が稼げないと言われる理由3選!
訪問介護は需要が高く資格が必要であるにもかかわらず、稼げないと感じる方もいます。ここでは、訪問介護が稼げないと言われる理由を3つ解説します。
キャンセルばかりで収入が不安定
訪問介護のサービスは、利用者の体調変化によりキャンセルが発生することが多い仕事です。登録ヘルパーの場合、実際にサービス提供を行った時間が給与として支払われるため、キャンセルになるとその分収入が減ってしまいます。
キャンセル手当が支給される事業所もありますが、通常の時給よりは低く設定されている場合が多いでしょう。キャンセルの有無が給与に大きく関わるため、訪問介護は収入が不安定だと言われることがあります。
希望通りにシフトが入らない
訪問介護のスケジュールは利用者の生活やニーズに沿って作られるため、日によってサービスの件数が異なるのが特徴です。
また、担当する利用者の入院などにより、サービスが一定期間中止になる場合もあります。そのため、登録ヘルパーの場合は自分の希望通りに仕事の予定が入らないときもあるでしょう。
空き時間は時給が発生しない
登録ヘルパーはサービス提供した時間や研修時間が給与対象となり、それ以外の時間は給与が発生しないのが一般的です。訪問介護は利用者の自宅に訪問して支援を行うため、サービスとサービスの間に移動時間や空き時間が生じ、効率よく稼げないと感じる方もいます。
移動時間の取り扱いは事業所によって異なり、時給または移動手当てとして支払われる場合もありますが、全く支払われない事業所も存在するのが現状です。
訪問介護を辞めたくなるとき
ヘルパーの仕事に挑戦しても、辛くなって辞めてしまう方もいます。訪問介護の仕事をしていて辞めたくなるときや、実際に退職した理由を見ていきましょう。
かかる時間の割に稼げないとき
訪問介護の仕事にはサービス提供以外にも事務作業があり、常勤であれば残業が発生することも多いでしょう。
訪問介護の人手不足は介護業界でも特に深刻な状態になっています。そのため、一人ひとりが担う仕事量が多いわりに、給与が少ないと感じる方もいます。
一人で訪問するプレッシャーを感じた時
訪問介護は、基本的に一人で利用者の居宅に訪問してサービス提供を行います。そのため、訪問中に起こる事態に一人で対応しなければならないというプレッシャーを感じることもあるでしょう。
また、決められた訪問時間の中でサービスを実行しなければならないという焦りから、精神的な負担を感じる方もいます。
移動が多くて辛いとき
訪問介護は利用者の自宅で行うサービスのため、一件ごとに移動が伴います。徒歩や自転車で移動する場合、件数が増えると移動にかかる体力の負担も大きくなります。特に夏場は体力消耗が激しく、冷房の効いた場所との寒暖差で体調を崩すケースも見られ注意が必要です
訪問介護を辞めた理由についてはこちらもご覧ください 。
訪問介護に向いてる人の特徴
訪問介護に向いている人の特徴は以下の通りです。
- 利用者一人ひとりと丁寧に関わりたい人
- 利用者の日常生活を支える支援をしたい人
- 小さな変化に気づける人
利用者と1対1で関わる訪問介護では、一人ひとりに合わせたペースでサービス提供することができます。利用者と丁寧にコミュニケーションを取りたい方や、生活の些細な変化にまで気を配って観察できる方に向いている仕事です。
また、訪問介護では利用者の日常生活に必要な家事の支援も行います。身体面だけでなく、利用者の生活そのものを支えたい方にも向いていると言えます。
訪問介護に向いてる人の詳細はこちらもご覧ください。
訪問介護の月収|常勤・パート・登録ヘルパー
次に、訪問介護事業所で働くヘルパーの給与目安を紹介します。登録ヘルパーの時給が高い理由についても解説しますので、参考にしてください。
訪問介護の給与目安
厚生労働省が実施した令和4年度の調査によると、訪問介護事業所で働く介護職員の給与平均(手当てなどを含む)は以下の通りです。
- 常勤の月給:約31.5万円
- 非常勤(月給の場合):約21.9万円
- 非常勤(時給の場合):約1,600円(平均給与を実労働時間数で除して算出)
登録ヘルパーの場合、1日1件から仕事可能な事業所も多く、働いた時間によって収入が大きく異なります。
参照:厚生労働省|令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果
登録ヘルパーの時給が高い理由
登録ヘルパーの時給は事業所や地域、仕事内容によって異なりますが、一般的なパート職員や他の介護サービスに比べて高い傾向にあります。
登録ヘルパーの時給が高い理由は、働く時間帯が固定されていなく、サービス提供した時間数だけが給与の対象となるためです。サービスとサービスの間の時間は給与対象にならないため、空き時間を上手に活用して働くとよいでしょう。
また、資格がなければサービス提供できないのも、訪問介護の特徴です。他の介護サービスでは無資格でも働ける職種がありますが、訪問介護ではサービス提供するために資格が必要です。
介護に関する知識と技術の習得が必須の仕事と言えます。
ヘルパーの収入を安定・アップさせる方法
ヘルパーが収入の安定や収入アップを目指すには、いくつかの方法があります。代表的な方法を見ていきましょう。
資格を取得する
介護福祉士を取得すると、資格手当がついたり時給アップになる事業所が多いでしょう。常勤社員、非常勤パート、登録ヘルパーのすべての働き方で有効です。
取得すれば全国どこでも通用する、食いっぱぐれのない資格と言えます。
正社員やサービス提供責任者・管理者になる
非常勤や登録ヘルパーの場合、常勤・正社員になると収入が安定します。雇用形態の変更を希望する場合は、働いている事業所に相談しましょう。
すでに正社員で働いている方は、サービス提供責任者や管理者を目指す方法があります。職務に対する手当や役職手当がつき、収入がアップする可能性が高いと言えます。
希望の条件で転職する
働く環境を変えたい場合、希望の条件に合う事業所への転職も視野に入れましょう。ホームヘルパーや訪問介護事業所の求人は多くあるため、満足できる条件を明確にしておくのがポイントです。
介護業界に強い転職エージェントを活用するのも良い方法です。
事業所を掛け持ちする
今の事業所や働き方を続けながら収入アップしたい方には、事業所の掛け持ちがおすすめです。複数の事業所を掛け持ちして働くことで、空き時間を有効活用して稼ぐことが可能です。
介護に特化したバイトアプリ「カイテク」なら単発で働くこともできるため、掛け持ちをスタートしやすいでしょう。
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ヘルパーの収入は働き方次第!資格取得や掛け持ちで安定させよう
訪問介護ヘルパーは、働き方次第で収入の安定や給与アップを目指せる仕事です。「訪問介護は稼げない」と言われる理由は、キャンセルや空き時間などの給与が発生しない時間の存在にあります。
一方、登録ヘルパーの時給は他の職種に比べて高い傾向にあるため、時間の有効活用が収入アップのカギとなるでしょう。介護の知識とスキルを武器に、訪問介護で安定した働き方を目指しましょう。