訪問介護の業務を行っている中で、「フリーランスとして独立して働きたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
コロナ禍の影響を受け、フリーランスとしての働き方が注目を浴びています。特に、訪問介護の分野ではワークライフバランスを重視する動きが増え、近年、その需要が高まってきています。
フリーランス介護福祉士になるには?
資格を取得した後、事業所との雇用契約をせず、業務委託契約や利用者個人と直接契約を結ぶことで、フリーランスとしての活動を開始することができます。
フリーランス介護福祉士への道しるべ
フリーランスの介護福祉士として働くためには、以下の3つのルートから介護福祉士の国家試験の受験資格を取得することが可能です。
1:養成施設ルート
指定された養成施設を卒業すると、介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。
2:福祉系高校ルート
2009年度以降に入学した福祉系高校で、定められた科目・単位を取得し卒業すると、介護福祉士国家試験を受験することが可能です。
3:実務経験ルート
3年以上の実務経験と「実務者研修」の修了後、介護福祉士国家試験を受験することができます。実際には、90%の方が実務経験ルートから受験資格を取得していると言われています。
第34回(2021年度)の介護福祉士国家試験の合格率は72.3%と、他の国家試験と比較して比較的高いとされています。試験に合格すると、介護福祉士として認定され、前述の契約方法でフリーランスとして働くことができます。
フリーランス介護士の年収
結論から申し上げますと、フリーランスの介護福祉士の年収についての正確なデータは存在しません。
参考情報として、厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」によれば、
ただし、働き方によってはこの平均年収を超えることも可能で、例えば介護事業の運営や講演会、研修などを手掛ける方の中には年収1,000万円以上を稼ぐ方もいます。
個人でできる介護業界の仕事を紹介
介護業界で個人ができるお仕事は、訪問介護や直接の介護サービス提供だけではありません。介護施設での研修の外部講師、福祉関係の講演者、介護施設の経営コンサルタントなど、多岐にわたる業務が存在します。
近年では、YouTubeやSNSを利用した情報発信による広告収入を得る方も増えてきています。主流としては利用者への直接的な介護サービスが考えられますが、様々な働き方があるため、自身に合った方法を探すのも良いでしょう。
訪問介護のフリーランスとは?働き方や必要なスキルを紹介
訪問介護でフリーランスになりたい方の多くは、時間や場所に縛られずに就業したいと考えているでしょう。
ここでは、必要なスキルや働き方について紹介します。
フリーランスは自分で業務をマネジメントできる!
訪問介護に限らず、フリーランスとして働く場合、自分で業務を管理するセルフマネジメント能力が必要です。
会社員の場合、業務量の調整を会社が行っていますが、フリーランスは基本的に1人で作業を行うため、作業の進捗やスケジュール管理が必要となります。
自由に働くためには、「自分はどのように働き、利用者にどんなサービスを提供したいのか」という働き方を明確にし、自分の希望する時間や場所での訪問介護サービスを提供できるよう努力しましょう。
介護業務だけでなく営業能力が必要
継続的に案件を獲得するためには、営業能力も求められます。
訪問介護のサービス提供だけに意識するのではなく、案件獲得も重要です。訪問介護のスキルを磨くことは大切ですが、同時にコミュニケーション能力を活かした営業能力も必要です。
利用者や事業所に自分のスキルやサービスを積極的にアピールしましょう。フリーランスとして活動する方の中には、年収1,000万円以上を稼ぐ方もいるようです。
訪問介護フリーランスの始め方5ステップ
ここでは、徹底した自己管理が苦にならない方々に、フリーランスとしての訪問介護の始め方を5つのステップで解説します。
ステップ1:実務経験を積み、介護の資格を取得する
経験と介護資格の取得は、社会的信用を得るためにとても大切です。
未経験の介護士と経験豊富な介護士、どちらの訪問介護を望みますか?
多くの方々が、経験豊富な介護士を希望すると思います。また、介護資格の取得者は、一定の知識や技術を有していると判断できるでしょう。
実務経験の積み重ねや資格取得は、フリーランスとしての案件獲得にも有利です。
ステップ2:施設や介護職員とのつながりを持つ
人脈を広げ、つながりを持つことで案件の紹介を期待できます。これまでの就労先や他の介護スタッフとの関係性を築くことで、仕事を紹介してもらったり、事業所と業務委託契約を結ぶチャンスが増えます。
積極的なコミュニケーションを心掛けましょう。
ステップ3:ビジネス計画を明確にする
フリーランスとして働くことを決意したら、ビジネス計画を明確にすることが大切です。具体的には、「事業内容」「開始時期」「収支計画」などを考える必要があります。1人で業務を行うので、効率的な進行が求められます。
計画や準備を入念に行うことが、良いパフォーマンスにつながります。
ステップ4:税務処理についての知識を習得する
会社員の場合、税務処理は事務や会計の部署が担当します。
経費や売上の管理も自分で行う必要があり、簿記の知識が求められます。正確に手続きを行わないと、税金面での不利益を招くこともあります。
また、会社員の時に享受していた福利厚生はフリーランスでは受けられません。具体的には、健康保険料の会社負担がなく、全額が自己負担となるなど、税務処理の手間が増えます。
ステップ5:業務委託契約や介護者と直接契約を結ぶ
フリーランスの契約方法は、「業務委託契約」と「個人契約」の2つに大別されます。
業務委託契約とは、雇用関係を持たず、事業所と対等の立場で業務を行う契約です。業務の遂行や成果物に対して報酬が支払われます。
このような契約を基に、フリーランスは介護サービスを提供する流れとなります。
フリーランスになる前に知っておきたい注意点
フリーランスを始める前に知りたいデメリット部分を会社員と比較しながらご紹介します。
働き方によっては収入が安定しない
月給制の正社員とは違い、働いた分だけ収入に反映されるため、契約が取れない場合は収入が安定しないデメリットがあります。
契約獲得がスムーズに進んだ場合、正社員よりも高い収入を得ることが十分可能です。
トラブルへの対応が必要になる
トラブルが発生した場合、自身でトラブル対応を行わなければなりません。会社にいれば、上司や同僚に相談することができますが、1人で対応するため、不安を感じることがあります。トラブル対応を怠ると信用問題につながることがあるので、きちんと対応しましょう。
人脈や事業所との関係を深めておくと、相談できる環境が整い、安心して対処できるでしょう。
会社員のような福利厚生は受けられない
フリーランスは、会社の福利厚生制度を享受できません。
会社員の場合、社会保険料の半分は会社が負担してくれますが、フリーランスの場合は全額を自己負担しなければなりません。また、厚生年金に加入することもできませんので、将来の年金額に差が出ることが予想されます。
最近では所属していない方も利用できる福利厚生サービスが増えていますので、必要に応じて利用することをおすすめします。
訪問介護フリーランスで成功するための秘訣とは!
訪問介護のフリーランスで成功するためには営業能力が鍵となります。
ここでは、契約獲得に向けたおすすめの手法をいくつか紹介します。
勤めた職場で業務委託契約に雇用転換する
まず、おすすめしたい方法は、現在の勤務先で業務委託契約に変更することです。
これまで築いてきた関係性を保ちつつ、自由に働くことが可能です。
事業所側も既にあなたのことを理解しているので、安心して業務を任せられるでしょう。フリーランスを始める際の一つの良い選択肢です。
ポートフォリオを作成し事業所に直接営業する
直接事業所に提案する際、経歴をまとめたポートフォリオを持参するとスムーズに検討してもらえます。「フリーランスとしての実績や取得資格は?」といった、事業所が知りたい情報をまとめておくと、相手も検討しやすくなります。
「令和3年度 介護労働実態調査結果」では、63%の事業所が人手不足を感じています。特に、「訪問介護員」は80.6%が不足していると回答しており、最もニーズが高い職種です。
人手不足の状況を考えれば、営業活動や自己PRは大きなチャンスとなるでしょう。
SNSを利用して活動を発信する
SNSは、不特定多数のユーザーに向けて自身の活動を伝える有効なツールです。自らの活動を発信するだけでなく、訪問介護を求めるユーザーへのアプローチも可能です。
ポートフォリオを上手く活用することで、より多くの人に自身の活動を知ってもらえるでしょう。
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訪問介護のフリーランスとして働きたい方には、「カイテク」をおすすめします。
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訪問介護のフリーランスは営業スキルが大事!ガイドを利用して自由な働きかたを実現させよう
訪問介護のフリーランスとして働く際、営業スキルは安定した収入を確保する上で非常に重要です。
会社員と違い、福利厚生がないため、確定申告などの手続きを自分で行う必要がありますが、自由に働けるメリットも大きいです。
しっかりとしたビジネス計画を立て、自分らしい働き方を実現しましょう。