介護福祉士の国家試験まで残りわずかになると、現在おこなっている勉強法が正しいのか不安を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。試験勉強において、試験直前の時期は非常に重要な時期となります。間違った対策をおこなっていると、点数が伸びないばかりか合格を逃してしまうことも考えられます。
介護福祉士国家試験の概要
介護福祉士国家試験は介護業界において唯一の国家資格にあたり、年に1回実施されています。筆記試験は例年1月下旬ごろ、実技試験は3月上旬ごろにおこなわれており、受験資格を満たしていれば何度でも受験できます。
2023年度の試験から科目の出題基準や出題数、出題の順番が変更となっており、午前の試験時間が120分と長くなり、午後が100分へ短縮されています。傾向としては、難しいと感じる科目が午前中に集まっています。
例年の試験日程は1月に実施される
例年、筆記試験は1月下旬ごろに実施されておりますが、2023年度は2024年の1月28日(日曜日)に実施されました。実技試験に関しては筆記試験からおおよそ1ヵ月後の2024年3月3日(日曜日)におこわれますが
ほとんどの受験者は実技試験が免除になります。ご自身の受験資格がどのルートによるものか確認しておきましょう。
2024年の申し込み期間は?
申込受付期間について2023年度の第36回試験の状況をみてみると2023年7月上旬より受験の手引き請求受付が開始され、2023年8月9日(水曜日)~9月8日(金曜日)が申込受付期間でした。
2024年度の第37回試験の受験申し込み手続きは、2024年7月上旬頃に案内が始まるようですので
公益社団法人社会福祉振興・試験センターのホームページを確認しておきましょう。
参考:介護福祉士国家試験
合格ラインとは?
2023年度の第35回試験では、介護福祉士国家試験の受験者数は79,151人となっています。合格者数は66,711人、合格率84.3%と例年が70%付近で推移している中で80%を超える高い合格率となりました。合格者の内訳は、男女比率にて男性29.9%、女性71.0%となり、こちらは例年通りとなっています。
合格ラインですが過去の試験では以下のようになっています。
- 第35回(2023年実施)筆記試験:75点 実技試験:53.33点
- 第34回(2022年実施)筆記試験:78点 実技試験:53.33点
- 第33回(2021年実施)筆記試験:75点 実技試験:53.33点
- 第32回(2020年実施)筆記試験:77点 実技試験:46.67点
- 第31回(2019年実施)筆記試験:72点 実技試験:46.67点
介護福祉士国家試験のの合格ラインは、60%以上となっています。(1問1点の125点満点)
試験直前におこなうオススメの対策とは?
試験が近くなると現在の勉強法が正しいのか疑心暗鬼になることもあるでしょう。ここでは、試験直前におこなうオススメの対策をご紹介します。
直前対策講座の受講
介護福祉士国家試験の直前対策講座を開催している企業や教育機関があるのをご存じでしょうか。
以下は直前対策講座が受講できる一覧になります。
・三幸福祉カレッジ
・湘南国際アカデミー
・中央法規出版
・ニチイ まなびネット
・カイゴジョブアカデミー
直前対策講座の受講料は10,000円~20,000円程度になり、直前対策講座とは別に受験対策講座を受講していると割引きがある企業も存在します。
間違った問題の復習などを重点的におこなう
直前期では、テキストを一通り解いていることから、これまでに解いた問題で間違った箇所などを復習することで点数がとれるところを取りこぼさないようにできます。
試験直前にはNG!やってはいけない3つのこと
試験前の大事な時期の勉強法によって合否に影響がでるといっても過言ではありません。ここでは、試験直前にやってはいけない勉強法を3つご紹介します。
生活リズムがくずれるような勉強法をおこなう
試験まで残り少なくなった状況で不規則な生活や勉強法をおこなうのは体調管理の観点からNGです。一夜漬けは記憶の定着が難しく、反復して学習したことに比べ忘れやすくなっています。生活リズムが乱れると体調が崩れ試験を受けれないことも考えられます。そのため、睡眠時間には気を配り規則正しい生活を心掛けるようにしましょう。
新しいテキストに手を出す
直前で新しい参考書に手を出すのもオススメできません。
全科目を一から始める
復習に時間を割くべき直前期では、全科目を一から解いていては点数が伸びることにつながらず非効率です。上記でもご説明しましたが復習の段階に差し掛かっており、
間違った箇所を重点的に解いたり、模擬問題や過去の試験問題を解くなど本番を意識した対応も必要となります。
試験勉強で押さえておきたいポイント
これまで試験直前の勉強法についてご紹介しましたが介護福祉士国家試験を受験される方は半年以上前から試験に向けた準備をおこなうことが望ましいです。直前対策以外にも介護福祉士国家試験における通算した勉強法についてポイントを絞って解説します。
過去問は「最新年度」を使用する
国家試験を受ける受験生の多くは過去の問題集を取り入れた勉強をおこなうことが多いと思います。過去問を解くメリットは試験の傾向が分かる点や類似した問題が出てくる可能性が高いことにあります。国家試験では傾向が年度ごとに異なるため、過去問が古いと試験問題の傾向が変更になった際に対応できません。
最近ではフリマアプリなどで過去問を安く購入できることもあり、古い年度の過去問を購入される方も多くいらっしゃいますが
過去問を購入する際には最新のものを使用するように意識してみるとよいでしょう。
模試などを利用し時間配分を確認しておく
一度、模試などで試験と同じ状況を作り出し時間配分を確認しておくのも試験対策として有効です。時間配分を掴んでおくと当日にペースを乱されず慌てずに済みます。また、ご自分がどのくらい点数を取れるのかが分かり、苦手科目や得意科目を割り出せます。
対策講座を受講されている方は受講内容に含まれている場合がほとんどですが独学で試験に臨まれる方はご自分で探す必要があるのでご自分にあったものを選ぶとよいでしょう。
試験前日の過ごし方について
試験を明日に控える状況では、緊張や不安を感じてしまう方も少なくありません。ここでは、試験前日のオススメの過ごし方についてご紹介します。
とにかく早く寝る!
とにもかくにも早く寝ること!試験前日はこれにつきます。試験前日は早い時間に出発することが想定されますので、試験会場までの確認も再度しておくとよいでしょう。徹夜や夜遅くまで勉強をおこなうと試験中に眠くなったり、集中力が続かないことも考えられます。
試験前夜は特に睡眠時間を確保するように努めましょう。
試験当日をシミュレーションしておく
試験を明日に控えた状態のため、試験当日の流れをシミュレーションしておくのもオススメです。出発から帰宅するまでの流れをイメージし、受験生で混雑する会場や昼食の準備、移動のスケジュールなど試験に集中できるように段取りを整えておきましょう。
体調管理も直前対策のひとつ、万全の状態で試験に臨もう!
試験まで残りわずかに迫った状況では、試験勉強も復習や直前対策の受講など知識の定着に向けて仕上げへ移行しており、最後の調整段階といえます。試験対策は勉強だけではなく、当日に向けて体調を整えておくことも重要になります。
徹夜漬けや睡眠時間を削っての勉強など不規則な勉強法はかえって体調を崩してしまいます。受験生の皆さんが万全の状態で試験に臨めるよう、今回ご紹介した方法が少しでもお役に立てれば幸いです。合格を掴み取るためにもリラックスした状態で試験に臨んでくださいね。